《ルークチン》タイ練り物界の帝王 肉団子

食品

練り物熱愛の国タイ。中でも熱狂的に愛されているのがルークチン、肉団子。タイ人は大人から子供まで肉団子を食べまくっている。今回はその肉団子のおいしさ、買い方、種類、安全性についての話。

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練り物は菓子である

「あ、ちょっとやめて!」
コンビニで朝食用の冷蔵ソーセージを買ったら店員が何もいわずに封を切りレンジで暖め始めびっくりした。
間食、おやつといえば日本ではケーキとかポテトチップ、つまりスイーツかスナック菓子ではないかと思うのだけれどタイはこれらにソーセージを含む「練り物(練り製品)」が飛び込んでくる。
だからタイのコンビニで袋入りソーセージをレジに持って行けばたいてい「暖めますか」と訊いてくる。
店員が疑いもなく勝手に暖めることでもわかるように多くのタイ人は冷蔵ソーセージを菓子のような感覚で食べるのだ。

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タイ練り物界の帝王肉団子

タイ人は練り物が大好き。
有名なタイスキヤキの具なんて大半は練り物だ。
数ある練り物の中でも熱狂的に愛されているのがルーグチン、肉団子である。

肉団子といっても粗挽き肉のミートボールではない。
よく錬った肉を丸め熱湯の中に放り込んで作る。
表面はツルンとして灰色、食感はしこしこ。
ミートボールとの共通点は丸いことくらいでどちらかといえば、ツミレ、ツクネに近い食品。

もちろん家の食卓にも頻繁に登場する

もちろん家の食卓にも頻繁に登場する

一度はルークチンを食べるべし

このルーグチンに対するタイ人の熱情は半端ない。
タイで最もよく食べられている食品の一つではないだろうか。
汁物、麺類、炒め物、サラダ、あらゆる料理の具になりおやつの王様でもある。

タイ人はなぜこんなにルーグチンが好きなのか。
決まっている。おいしいからだ。
弾むような食感が楽しいし、甘くて辛いタレがまたたまらない。
タイで一度は食べておくべきものだと思う。

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ルークチンはどこで買うのか

ルーグチンを買うのはとてもたやすい。
人の多く集まるところ必ずルーグチンの屋台あり。
ルーグチンの屋台を見かけずに町を歩く方が難しいくらいだ。

1本4個刺しで10~20バーツ。
炭火で焼く焼きルーグチンと油で揚げる揚げルーグチンに大きく分けられる。
タレには「辛い(ペット)」と「辛くない(マイ ペット)があるのだがたいてい両方辛い。
人気のあるルーグチン屋とはこのタレのおいしい店である。

ルーグチン入りケーンペット(レッドカレー?)

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ルークチンの種類

ルーグチンの定番は豚肉(ルーグチン ムー)もしくは豚スジ肉(エン ムー)。
牛肉(ウア)、牛スジ肉(エン ウア)もあるのだが近年牛が激減、牛肉が高騰したのであまり使われなくなってしまった。
一般に豚肉は白っぽく牛肉は黒っぽい。

揚げ物3種

揚げ物3種

いずれにしてもつなぎがかなり入っているけれどルーグチンは肉の味そのものよりもタレとの融合と食感を楽しむ部分が大きいのでその辺のところは目をつぶろう。

このほか魚のルーグチン(ルーグチン プラー)、魚豆腐(タオフー プラー)、大小のソーセージ、カニカマなども一緒に並べられている。
魚豆腐、タオフー プラーは揚げるなどして表面をきつね色にした2センチ角ほどの四角い練り物。
タイスキの具や炒め物、ヤムなどにしても食べられる人気食材である。

ルークチンの食べ方

ルーグチンはスーパーやコンビニ、市場でも袋入りが山ほど売られている。
値段は400g入りで60バーツ前後。
屋台のルーグチンは信用できないし家で好きなだけ食べたい、という方はこれを利用することになる。

調理法は、焼く、揚げる、ゆがく、蒸す、何でも来い。
そのまま鶏のタレ(ナムチム カイ)やスィーラーチャーソース、しょう油などにつけて食べてもよいし麺や汁物の具にしたりライムで和えたりしてもいける。

ルーグチン入りナムヤー(生ビーフン)

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お化けツクネ

タイ人はルーグチンがどれだけ好きなんだ、と改めて思わせてくれるのが鬼ルーグチン(ルーグチン ヤック)
異様な大きさの物を日本語ではお化け・・・というけれどタイでは鬼・・・と表現する。
鬼ルーグチンはテニスボール大。笑ってしまう大きさだ。

「一度でいいから大好きなルーグチンを腹一杯食べてみたい」
という願望から生まれたのだろうか。
でもあまり普及していないところをみると普通の物をたくさん食べた方がおいしいのだろうね。
とても食べづらいし・・・。

これは肉カマボコ(ムーヨー)

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ルークチンは果たして安全か

ご存じだろうか。
ルーグチンは安くておいしい国民的アイドルなのだけれど「静かなる殺し屋」と呼んで警告する人もいる。
調理前のルーグチンは傷みやすいので防腐剤をぶち込む。
さらには色をよくするため漂白剤、着色料を添加。
ついでにシコシコ感を増すため弾力増強剤。
日のがんがん当るところにおいても傷まないタフなやつ・・・。
そして揚げ油を見れば真っ黒け。
売るためなら手段を選ばないルーグチン屋は少なくない。

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正しいルークチンの選び方

ルークチンをおいしく安全に頂くためには以下のことに注意して欲しい。

・白すぎるルーグチンや色が鮮やかすぎるソーセージ、カニカマは避ける。
・真っ黒な使い回しの油で揚げているものは避ける。
・安すぎるものは避ける。
・客の多い人気のある店を選ぶ。
・袋入りの場合は製造者が明確な物を選ぶ。

そして何より大切なのは毎日大量に食べない、ということ。

カニカマも大人気

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ルークチンは肉団子?ツクネ?ツミレ?

ツミレとツクネの違い、知ってますか。
練った魚や肉を食べる際に摘んで丸め加熱するのがツミレ(摘み入れ)。
事前につくねて(こね固める)丸くしておくのがツクネだそうだ。
ということは肉を錬って丸め熱湯にぽいぽい放り込むルーグチンはツミレ?
でもそれを串に刺して焼いたり揚げたりするからツクネ?
なんだかややこしいね。
面倒なのでここでは肉団子としておきました。

ルークチンの意味

ルーグチンのルーグは玉。チンは北部語の「肉」から来ているとタイ日大辞典では説明してあるけれど確かなことは不明。

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