タイ料理はナムプラーのほかに、シーユーカオ(白醤油)、シーユーダム(黒醤油)、ソースプルンロット(シーズニングソース)などの調味料が使われます。今回はその違いと製法、使い方などの話です。
タイの醤油、シーユー カオ
タイの調味料といえばナンプラー(いい加減うんざり。ナムプラーと表記してちょうだい)ですが、醤油も意外によく使っています。
タイの醤油はスィー イウ。
語源は潮州語。
醤油のことなのですが、日本の醤油はチョーユと呼ぶことが多いようです。
タイの醤油は白醤油と黒醤油に大別できます。
通常使われているのは白醤油、スィー イウ カーオです。
日本語サイトではシーユーカオと表記されています。
白と呼ばれるのは黒醤油との対比なので白いわけではありません。
日本でいえば色の薄い薄口醤油に相当。
ソース トゥア ルアン、大豆ソースと呼ばれることもあります。
白醤油の成分
あるメーカーのホームページを見ますと以下のようなことが書かれていました。
・大豆と小麦を原料に使った天然発酵法100%
・香りよく濃厚、化学調味料無使用。
・主成分 大豆 29% 小麦 15% 塩水 48% 砂糖(糖分?)7%
※保存料、ヨウ素を混ぜているものもあります。
・賞味期限 1年
・使い方 強い香り濃厚さを必要としない料理に最適。ナムプラーの代わりに使用可能。
白醤油の種類
白醤油は以下のように分類されています。
スート 1 1番搾り 1級
スート 2 2番配合 2級 1番に塩水を足し発酵、砂糖などで味の調節をしたもの
スート 3 3番配合 3級 1番と2番に塩水を混ぜ発酵させたもの
スート 4 4番配合 4級 残り醤油。1、2、3 混ぜ発酵
スート 5 5番配合 5級 残り醤油と糖蜜を混ぜ味をつけた黒しょうゆ
*ようするに1番搾りに塩水を足してさらに発酵させたものが2、3、4、5番ということになります。
*スートとは「方式」のことですが、ここでは、配合、等級、ぐらいの意味でしょう。
*スートはラベルに明記。タイ語ですが数字はアラビア数字なのでわかると思います。
といっても実際に出回っているのは1番と5番の黒醤油がほとんどなので迷うことはありません。
*タイ料理でスィーイウ カーオ、白醤油とあればこのスート1、1級醤油のことです。
*スーパーには数多くの1級醤油が並べられどれを選んでよいかわからないかもしれませんが、どれを選んでもそれほど料理の味には変わりがないのではないかと思います。
色々比べて安過ぎないものを選んでおけばまあ大丈夫でしょう。
味付けソースことシーズニングソース
シーズニングソースはタイ語でソース プルンロット。
味付けソースと呼ばれる調味料です。
醤油と原料がほぼ同じなもので醤油の別名だと思っているタイ人がいます。
ぼくもずっと醤油だと思ってました。
日本のサイトでは、核酸がどうのこうのしたうま味調味料、フレーバーソース、と説明されています。
シーズニングソースと醤油の違い
タイのシーズニングソースとタイ醤油との違いは製法です。
菌による発酵を経て作られる醤油に対し、シーズニングソースは大豆タンパクを化学的に処理し、天然色素や香料を混ぜて作るのだとか。
この辺のことはよくわかりませんが、ようするに麹を使った発酵をするかしないか、ということだと思います。
人によっては化学醤油と呼ぶこともあるそうです。
(ほら、やっぱりほぼほぼ醤油ですよね)
味は白醤油より濃厚で塩味が勝ります。
癖になるシーズニングソース
ちなみに家では調理には白醤油、料理をつけて食べる醤油はこちらのシーズニングソースを使っています。
タイでちょっと醤油が欲しいなあ、と思ったらコイツです。
もう舌がすっかりこれに馴染んじゃって、昔はひどく恋しかった日本の醤油がまったく欲しくなくなってしまいました。
輸入物もありますがぼくはタイ産の方が好きです。
癖になりますよ。手を出さない方がいいかも。
黒醤油、シーユーダムは白醤油から作られる
このほかに黒醤油系があります。
スィーイウ ダム(黒醤油)、スィーイウ ダム ケム(しょっぱい黒醤油)、
スィーイウ(ダム)ワーン(甘い黒醤油)、これらはみな5番白醤油から作られ、添加するものによって種類が決まります。
黒醤油には独特の風味がありますが、味付けというよりパットカパオとかおいしそうな色をつけるのによく使われます。
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