世界が認める No.1タイ料理トムヤム。日本でトムヤムといえばエビのトムヤム、トムヤム クンしか知られていませんが、本場タイでは様々なトムヤムが食べられています。その種類と注文の仕方についての話です。
トムヤムの種類
トムヤムの種類といっても、ベースのスープはほぼ同じ。
メインの具材を何にするか、ということになります。
トムヤム メニュー解説
エビのトムヤム 〈トムヤム クン〉
トムヤムといえばトムヤム クン。
でもエビがトムヤムの具の定番になったのは外国人観光客が増え、タイが観光国にとして知られるようになってからのことだそうです。
そもそもトムヤムは川魚の生臭みを消すためにあれこれハーブを入れたことから生まれたスープ。
ですのでアユタヤ辺りの大きな川エビを使ったものが本来のトムヤムということになります。
それから、必ず書かれるトムヤムのキャッチフレーズ「世界三大スープの一つ」は日本人しか知らない都市伝説です。
エビとヤシ先のトムヤム 〈トムヤム クン ヨート マプラーオ〉
ヤシ先というのはヤシの木の芽というか木の先っぽ、成長点。
ほんのり甘いタケノコといった感じのヤシの芽とエビを組み合わせたトムヤムです。
魚のトムヤム 〈トムヤム プラー〉
通常、魚のトムヤムの魚の種類は店におまかせですが、店によっては 「何の魚ですか」 と訊いてくることがあります。
以前、トムヤムプラーといえば雷魚が定番でしたが、最近は、テラピア、またはその改良種のタップティム(ルビー)がよく使われます。
海の魚ではアカメモドキ(スズキ)が一般的です。
シーフードのトムヤム 〈トムヤム タレー〉
エビ、カニ、イカ、貝、魚を具にした贅沢なトムヤムです。
魚介類の新鮮な南部の海辺の町で食べると最高。
スープは絶対濃厚(ケムコン)ですよ。
ポ テーグ 〈トムヤム ポ テーグ〉
エビ、カニ、イカ、貝、魚を具にしたシーフードトムヤムとよく似ていて区別が曖昧なのですが、カパオ(カミメボウキ、バジルの一種)の葉で香りをつけるところが異なっています。
別名、シーバトル。
本来は、あっさりスープ(ナームサイ)で頂きます。
魚の頭のトムヤム 〈トムヤム フア プラー〉
意外に知られていない魚の頭のトムヤム。
魚の頭からは出汁がたっぷり。おいしくないわけがありません。
これまではハタ類が多かったのですが、近年はハクレン(コイの仲間)がよく使われているようです。
専門店でどうぞ。サケの頭もいけます。
イカのトムヤム 〈トムヤム プラームック〉
日本人の大好きなイカ。タイ人も大好きです。
小型な種類がよく使われます。
魚卵のトムヤム 〈トムヤム カイ プラー〉
通常、川魚の卵が使われます。海の魚の卵に慣れた日本人にはあまり合わないかもしれません。
鶏肉のトムヤム 〈トムヤム カイ〉
肉を使ったトムヤムの中では一番のおすすめ。
軽快なトムヤムです。
軍鶏系の地鶏を使ったトムヤムを売りにしている店もあります。
鶏モツのトムヤム 〈トムヤム クルアンナイ カイ〉
これも意外におすすめ。モツの匂いがハーブでうまく消されています。
スペアリブのトムヤム 〈トムヤム スィーコーン ムー〉
トムヤムにはあまり豚肉は使われないのですが骨付き肋肉のトムヤムはよく食べられています。
豚足のトムヤム 〈トムヤム カー ムー〉
トローリ、トロトロ。プルプル、プルルン。コラーゲンのかたまり豚足がトムヤムになりました。
豚足から滲み出る濃厚スープとトムヤムの清涼感ある香りの融合。はまります。
タマゴ焼きのトムヤム 〈トムヤム カイチオ〉
タマゴ焼きをトムヤムに入れたちょっと信じられないトムヤム。
新しい創作メニューではなく、意外に古くからある料理です。
味は食べてからのお楽しみ。
キノコのトムヤム 〈トムヤム ヘッド〉
トムヤム クンに入っているキノコ、おいしいですよね。そのおいしいキノコがたっぷり食べられるトムヤム。簡単に言えば、エビ抜きのトムヤムクン。
通常はフクロタケですが、ヒラタケ、キクラゲ、エノキ、エリンギなどを使う場合もあります。
エリンギは、安くておいしい、とタイ人の間でも評判。
近年、最も人気のあるキノコかもしれません。
トムヤムの注文の仕方
何のトムヤムにするか決めたら、次はスープを選びます。
経験からいいますと、中部南部ではケムコン(濃厚)、北部や東北部ではサイ(清)がよいようです。
そして、火鍋にするか普通の器盛りにするかを決めます。
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