低カロリーだけれど要注意のタイ料理
データはタイで公表されている1皿、1椀当たりのカロリー。
何グラム相当なのかは不明。
恐らく日本の一般的な量よりもかなり少な目。
頭の数字は低カロリーランキング順位。
2. エビのトムヤム(トムヤムクン) 65 kcal 〈日本〉80~100 kcal
タイ料理の代名詞トムヤムクン。
おいしくてヘルシー、低カロリー。
ダイエット食としても知られているのだけれど、思わぬ欠点がある。
トムヤムはスープ。トムヤムクンの場合、実質腹に入るのはエビとスープだけ。
腹持ちがしないのだ。
そのうえ、トムヤムに入っているレモングラス、ガランガ(カー)、コブミカンの葉といったハーブは消化を助け食欲を増進させる効果があり、やたら腹が減る。
ダイエット中の人には地獄の料理。
これならカロリーは高くてもスペアリブのトムヤム(トムヤム スィーコーンムー)の方がいいかもしれない。
3. 春雨スープ(ケーン チュード ウンセン) 85 kcal 〈日本〉170 kcal
挽肉でうま味を出し春雨を入れて煮た日本人に大人気のスープ。
日本の春雨はジャガイモが主原料。
タイの春雨は緑豆(モヤシをつくる豆)が主原料。
なんとなく春雨はカロリーが低く太りにくい、と思っている人が少なくないのだけれど、製造過程でタンパク質などの栄養分の多くは取り除かれ成分のほとんどは炭水化物。
低カロリーではあるものの、ダイエットによい、といえるほどの食品ではないようだ。
春雨サラダ(ヤム ウンセン) 120 kcal 〈日本のデータ〉270 kcal
もう一つの代表的春雨料理ヤムウンセン。
春雨をライム、ナムプラー、砂糖ベースのタレで和えた料理。
タイの春雨料理といえばまずこれを思い浮かべる人が多いと思う。
カロリーはスープより高め。
※日本では春雨サラダと呼ばれることが多いのだけれど、タイではヤムとサラダは区別されている。
ヤムは「混ぜ合わせる」の意味で、ナームヤムと呼ばれるライム、ナムプラーベースのタレを具にかけて和えた料理。
4. パパイヤサラダ(ソムタム) 80~120 kcal
削いだ青パパイヤを臼で搗きライムで和えたパパイア料理の最高峰。
カロリーはパームシュガーをどれだけ加えるかによって大きく異なる。
パームシュガーだからヘルシー?
残念ながらソムタム屋で使われるのはほとんど普通の砂糖などから作られるパームシュガーもどき。
思うほどヘルシーではないかも。
7. ラープムー 119 kcal 〈日本〉200 kcal
タイのデータでは肉料理なのに低カロリー料理にランクイン。
ラープ(ラーブ)にも色々あるけれどこれは恐らくラーブ イサーン。
包丁でトントン叩いた挽き肉をゆがいてナムプラー、ライム、唐辛子で味付け。
シャロット、コブミカンの葉、ミント、煎り米などを混ぜた東北地方の代表的料理。
日本のみなさまに大人気、プリッツ ラープのラープ、といえばおわかりか。
ラープはもち米と食べる。
ラープ自体のカロリーは低いのだけれど、もち米がもりもり食べられちゃうからダイエットには向かないかもしれない。
おいしさゆえの欠点。
ソムタムも同様。
カロリーが気になる人におすすめのタイ料理
低カロリー料理ランキングにランクインした上記以外の料理である。
1. 筍のハーブ煮和え(スップノーマーイ) 40 kcal
低カロリー料理というとこれが一番。
下ゆでした筍を細く裂き、ヤーナーンという植物と一緒に煮た後、シャロットや唐辛子、煎り米などを混ぜ合わせた東北地方の代表的料理。
一斗缶に詰めて発酵させた筍を使うためかなり臭い。
ウゲッ!となる人とうんめえ!と破顔する人にはっきりわかれると思う。
メンマが好きな人ならいけるかも。
近年は普通の筍を使った臭くないタイプが主流になりつつあって、こちらは食べやすい。
日本のタイ料理店でも提供している。
5. 漬け高菜のスープ (トムパッカードーン) 90 kcal
高菜に似たカラシ菜の漬物を豚肉と煮たスープ。
タイの家庭料理である(特に北部)。
味付けは醤油またはナムプラー。
豚肉。スペアリブ、三枚肉がよく使われ、苦瓜(ゴーヤ)を入れることもある。
タイ料理というより中華料理に近い感じだ。
日本人にもまったく違和感なく受け入れられるできたスープである。
6. 焼きイカのヤム (ヤム プラームック ヤーン) 99 kcal
焼いたイカにシャロットや唐辛子を加え、ライム、ナムプラーで和えた料理。
ちなみにエビや貝を入れたシーフードミックスヤム(ヤム ルワムミット タレー)は132 kcal でこちらもヘルシーかつおいしい。
8. 野菜のすっぱ煮(ゲーンソム パックルアム) 120 kcal
ケーンは汁物、ソムは、酸っぱい(みかん、みかん色)、パックルアムはミックス野菜、の意味。
空心菜、長尺ささげ、カリフラワーなどの野菜を煮た甘酸っぱい汁物。サワーカレーとも呼ばれる。
この場合のカレーは「汁物」くらいの意味で日本人のイメージするカレーとはまったく違う。
タマリンドによる柔らかな酸味が特徴。
日本人にはマイナーだけれどなぜか西洋人に絶大な人気で常にタイ料理のベスト10に選ばれている。
野菜ばかりなので当然ヘルシー。
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