《タイ移住あるあるトラブル》うるさい隣人にどう対処すべきか

文化

今までと別の場所で暮らすにあたり一番大切なのは回りの環境ではないだろうか。騒音にとても弱い日本人は隣近所の騒音状況をよくよく確かめてから住む場所を決めないと大変な目に遭いますよという話。

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外部の音にとても敏感な日本人

秋深し 隣は何を する人ぞ

隣人が気になって仕方のない日本人の性格と音が筒抜けの住宅事情を見事に表した句である。
東南アジアの人々の騒音指向は昔から指摘されていて、タイの人たちも騒音に対してはかなり寛容的だ。
日本人も騒音には強い、というと、えっ、と思われるかもしれないけど、公共の場のうるさいのにはけっこう無頓着な方ではないかと思う。

ただ、自分の居住する空間の騒音に対してはとても神経質である。
なんたって障子や襖という紙で部屋を隔ててきた伝統がある。
音が筒抜けだから敏感にもなるわけだ。
隣は何をする人ぞ、などという句は分厚い壁で仕切られた家に住む国の人たちにはとても理解できないことに違いない。

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外国人を悩ませる騒音問題

さてさて、タイに移住する日本人が増える中、よく遭遇するのが騒音問題だ。
タイ人の中には隣近所顧みず大音量で音楽を流す者がけっこういる。
特に田舎に多い。

無茶苦茶うるさいカバイロハッカ

無茶苦茶うるさいカバイロハッカ

こういう人たちは音楽が好きと言うより音がしていないと不安なので本当に1日中音楽を垂れ流す。
しかもその音量は半端なく、数十メートル離れた家のガラスをビリビリ振るわせるほどなのだから相当なものである。
日本人は騒音にとても弱い。
もしこういう人が近所に居れば耐えがたき苦痛を味わうことになる。

日本人が騒音に腹を立てる理由

なぜタイ人は隣近所が迷惑をするほどの音量で音楽を垂れ流すのだろう。
それに対して隣近所の人は何も言わないのに、日本人が異常に腹を立てるのはなぜなのだろう。

日本人は何より人の迷惑を考える。
人に迷惑をかけてはいけない、迷惑をかけるのはよくないことだ、というのが日本人社会の原則である。
だから近所迷惑にならないようになるべく大きな音を立てることは控えるし、騒音を撒き散らされた場合には腹を立てる。

タイ人が騒音に耐える理由

反面、タイでは人に迷惑をかけても気にしない。
迷惑になろうがどうしようがまず自分がしたいことをする。
そのかわり、人のことも多めに見るのがタイ社会の原則である。

たとえば、隣でカラオケをとてつもない大音量でガンガン歌ったとする。
こういう場合、日本人なら血相変えて「うっせー!」と怒鳴り込む。
あるいは警察に通報する。
相手が人に迷惑をかけないというルールに違反したからだ。
でもタイでは普通、これくらいのことでは何も言わない。
迷惑だと思っていてもできるだけ耐える。
それが社会のルールなのだ。

この違いが理解できず「タイ人は自分勝手だ」「無神経だ|と怒るのは、日本社会のルールを基準にして判断するからである。
その社会にはその社会のルールがあり、その社会で暮らす以上、その社会のルールに沿うのが原則。
国が違えば法律も異なるのと同じことだ。

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タイ人の鼓膜は丈夫?

そもそも日本人がうるさく感じる音とタイ人がうるさく感じる音の大きさに違いがある。
タイ人の方が鼓膜が丈夫ではるかに限度が高い。
たとえば、静音を謳った機器は日本人の心を引く。
というか今や静かなのが当たり前で騒々しい音を立てる機器は商品として未完成である。
でもタイ人は機器の騒音などほとんど気にしない。

なぜタイ人は騒音に強いのか

それでは、なぜタイ人は騒音に強いのだろうか。
一つはやはり血筋。根っからの騒音好き。
そしてどんなに騒いでも顰蹙をかわない社会と自然環境。

田舎に暮らしてみればよくわかるけど、タイは自然からして騒音に満ちている。
鳥の声や虫の音などで一時も静寂がない。
家でいうと20種ぐらいの野鳥たちに加え、バカ鶏が夜も明けない内からのども裂けよと叫びまくる。
そして虫。
クツワムシもコオロギも日本の数倍大きいから鳴き声もでかい。
自然の濃さが違うのだ。
タイ本来の住居は木造で密閉性がなかったから様々な音が飛び込んでくる。
身の回りは音で満ちていた。
ということでどんどん鼓膜が丈夫になっていったんじゃないかと思う。

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外国人と騒音を巡るトラブル

騒音を巡って外国人とタイ人のトラブルがときどきニュースになる。
有名なところでは、バンコクのワット サイ 鐘の音事件。
「お寺の鐘の音がうるさいからなんとして下さい」
バンコクのサイ寺に隣接する高級マンションに暮らす外国人女性が区役所に繰り返し繰り返し抗議した。
あまりにしつこいもので区役所は鐘の音を少し小さくするよう寺側に要請したのだが、そのニュースが知れ渡ると、

「寺の鐘は伝統文化。そんなことわかっているはずなのに後から寺に隣接して建てたマンションの住人がとやかくいうのはおかしい。宗教に対する冒涜だ」
世間から猛反発を受け、ついには知事が寺に対して謝罪し要請を取り消すという騒ぎに発展した。
そればかりかイミグレがそのマンションに暮らす外国人の調査に乗りだし、たまたま潜伏していた指名手配中の韓国人を逮捕、外国人宿泊の届け出をしていなかったオーナー5人が摘発された。
憶測だが、騒ぎの種を蒔いた外国人女性もなんらかの報復を受けたものと思われる。

ぼくから見てもこれはもう絶対にその外国人が悪い。
お寺がうるさいのはタイの常識だ。
タイの人たちのいうように後からやってきて元々ある寺に向かって音がうるさいというのは思い上がりとしかいいようがない。

うるさい隣人にどう対処すればよいのか

隣人の騒音に悩むのは何も外国人ばかりではなくタイ人自身もけっこう頭を痛めている。
ただ、上にも書いたように社会のルールに従って耐えているだけなのだ。
だから我慢できなくなった人が銃を発砲する事件がときどき起きる。
なぜかというと、騒音をまき散らす人たちには何を言っても無駄なのだ。
迷惑をかけているという意識はないし、静かにしてくれと言うと、音楽を聴くなと命令されているように感じて腹を立てるのである。

事情を知らない外国人は何かあればすぐ抗議しようとするけれど、タイで人に抗議するということは命がけであることを覚えて置いた方が良いと思う。
と、いいながら、家の周辺にもうるさいのがいて2度大喧嘩をやりましたけどね。
日本人はほんと騒音はだめだわあ。
でもその甲斐あって今は静寂を取り戻している。

あ、そうそう、うるさいのが苦手な人はなるべくお寺の側を避けるようにね。

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