タイはなぜ先進国になれないのか。それはタイ人自身の性格が大きな障害になっている、という記事を書いたところ好評だったのでその第二弾。
自分勝手で利己的
タイ人は自己の利益を公共の利益より優先にする。
他人の力を利用するのが好きで自己犠牲を認めない。
たとえば政府が地方に分配する予算は現場に届くまでに相当目減りしている。
予算をバー型アイスクリームに例えると、政府の冷蔵庫から出されたときは元の形を保っているが、国から県へ、県から郡へ、郡から村へ、と渡されていくうちアイスクリームはなめ回され、最後には木の棒しか残されない。
道路、堰、水道施設、等々、自分たちの利益確保のためあらゆる手抜きが行われる。
結果、基準に達しないお粗末なものしかできず、すぐに壊れて住民に不利益をもたらしてしまう。
これらすべて自己利益を追求し公益を顧みない性癖によるものである。
*タイの道路工事はよく途中で中断され、何ヶ月も放置されることがある。
理由は「予算が足りなくなった」が大半。
もちろん、タイの人たちも事情はわかっている。
でもそれが当たり前のように思われていて声を上げる人はあまりいない。
すぐに許し忘れやすい
タイ人は許しやすく忘れやすい。
これは慈悲を説く仏教の影響だ。
生活面ではよいことなのであるが、国の発展には障害となりかねない。
例えば、誰かが不正を行っても騒がれるのは一時的。
タイ人はすぐに許して忘れ教訓として生かされない。
*タイ人に見えるのは現在ばかりで未来をあまり想像しないし過去は振り返らない。
不正した者の罪をすぐに許してしまうため、さらなる不正を引き起こしてしまう。
ついでにいえば、タイの人たち驚くほど写真を撮りまくるけれど、その写真は数回見て処分。
日本人のように過去の写真を眺めて感慨に浸ることはほとんどない。
権力欲が強い
タイ人は権力が大好きだ。
権力者とのコネを尊び特権を持ちたがる。
他の者より抜きんでることを誇らしく思うのだ。
たとえば役所で特別扱いされ、順番を飛ばして優先的に手続きなどをしてもらうことにとても快感を覚える。
こういう状況であれば、たとえ国が発展しても富裕者、特権階級ばかりが利を得て貧しい者には分配されず貧富の格差が生まれることになるだろう。
また、タイ人は影響力を持ちたがり、自分が偉い人物であること顕示する欲が強い。
国の計画にしても自分たちのグループだけで利を独占したがり、他グループ、機関との協力を惜しむため、国民に不利益をもたらしている。
*意外にタイの人たち権力志向。
格差を好む性格といえる。。
でも、差を付けたがるということは、根底のところでは人はみな差がないと思っているからではないかとぼくは思っている。
批判、忠告が大嫌い
タイ人は真実を受け止めるのが嫌いだ。
自分は常に正しく客観的に自身を省みることがないため事実が見えない。
他者の批判、忠告に対し、腹を立てたり恨みに思うばかりである。
あるいは、耳には入っているが、 聞き流し本気で受け止めない。儀式のようなものだ。
事実を認めないから、忠告もできないし、問題の解決もできず、協力関係の維持が難しい。
助け合いを口にするが実は口先だけで何もしないということだ。
*これは本当によくわかる。
素直に忠告を受け入れ反省するタイ人をあまり見たことがない、
というかそんなのタイ人ではないと言っても良いくらいだ。
本気で相手のためを思いわざわざ忠告しても、忠告された、ということについて腹を立てる。
恨まれるばかりでは忠告するのも馬鹿らしくなってしまう。
日本人は自虐癖もあってとてもよく他人の言葉を受け入れる。
この面でも日本人はタイ人と対極的である。
タダのものが大好き
タイ人はタダの物やおまけが大好きだ。
言い換えれば、常に報奨を求め、報奨がなければ何もしない。
行動を起こさせるには常に何かで釣る必要がある。
*タイの冠婚葬祭はすべて食事や飲み物、酒などが振る舞われる。
今はそうでもないけれど、昔はそうでもしなければ人が集まらなかったらしい。
タダが好きというより損得勘定を常にするということだと思う。
クム(元が取れる)。マイ クム(元が取れない)といった言葉をタイの人たちはよく口にする。
金を愛する物質主義
タイ人は金銭を何より大切にする。
富裕者とつき合うのを好む一方、富裕者がその金をどうやって稼いだかには無関心だ。
不正や違法によって稼がれた金でも金を持っているだけで人は敬い羨む。
金銭を大切にするあまり教育や道徳といった精神面が疎かになっている。
人のあるべき心を忘れて金や物の奴隷となれば他国から借金を重ね国に不利益をもたらしかねない。
*タイでは「お金は神様」と言われる。
「お客様は神様」の日本とはこれまた対極的だ。
例えば、覚醒剤で儲けたお金持ちがいたとする。
日本人であればどうやって儲けたのか気になるところだが、タイ人は気にしない。
たとえ覚醒剤で儲けたことを知っていても、金持ちというだけで人は敬意を表す。
お金持ちになった手段はあまり問われないのだ。
ここでもタイ人にとって大切なのは現在、現状であり、過去は過去として処理される。
外国人があれこれ言うまでも無く、タイ人を一番よくわかっているのはタイ人自身ということだ。
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