《タイに住む人々》タイに中国系が多い理由

タイ人
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中国系が増えていった理由

この辺りの事情を愛国心あふれるタイ人にいわせると、
「何と不思議なことであろうか、母をタイ人に持つ子供はみな母と同じくタイ国を愛し、父親がいくら中国移住をすすめても頑として聞き入れず、父親もタイで生涯を送る決心をした」
のだそうである。

誰だって自分が生まれた国が一番いいに決まっている。
商売に成功した中国人たちは故郷から縁者を呼び寄せて商いの手伝いをさせた。
そしてまた彼らが先人と同じようにタイ人の妻をもらい、子供をつくり、縁者を誘い…。
こうして中国系は増えていった。

中国人の血が混じった大王

タイは1767年、一度隣国ビルマの手に落ちている。
それを当時ターク地方の知事だったタークシン大王が取り戻してトンブリ朝(今の前の王朝)を築いたのだが、そのとき、王の呼びかけに応じた潮州系中国人が大いに働いた。
タイ国民に英雄と祀られているタークシン大王、実は父親が潮州人で潮州系中国人の血が流れている。
このことがあって以来、潮州人は優遇され、どんどんタイへやってくるようになった。
今でも中国系の七割ほどは潮州系で、中国語は北京語より潮州語や福建語の通りがいいということだ。

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食べ物も生きる原理も違うマレー系

タイ最南部は昔、パタニー王国というマレー系のイスラム国家だった。
それを、十八世紀にバンコク朝が領土に取り入れた。
パタニー、ナラティワート、ソンクラー、サトゥーンの四県は現在もマレー系イスラム教徒が七割を超えている。
この辺りは仏教国であるタイに帰属するのを快く思わない人が少なくない。
過激な分離独立派が活動を激化させて、すでに何百人もの死傷者を出している。

タイ民族は昔から仏教を生き方の原理にしている。
権力者は仏教の守護者であることを通して国民を統率してきた。
南部はその根本原理が通じない地域なのだ。
豚肉大好き、酒大好きのタイ系と一緒に暮らすのは、やっぱり大変だろうなあ。

年々人口が膨らむ日系

日本人の大半は仕事関係でバンコクやチェンマイの都会暮らしだけど、ぼくのようにタイ人と結婚して相手の田舎に住み着くケースも少なくない。
だから「えっ、こんなところに!」と思うような場所で日本人に出くわしたりする。
チェンライ県の○○○郡なんて日本で言えばヒグマが歩きまわるような僻地。
そんなところでも各村に一人くらいは日本人がいるのには本当にびっくりしてしまう。

少数民族と結婚して暮らす日本人もちらほら見かけられる。
噂によればメーホンソン県の奥地に住む首長族の娘さんと結婚した人もいるそうだ。
実はこの種族、特異な姿に目を奪われがちだが美人が多い。
噂が本当ならその人はお目が高い。

近年は高齢者がすごく増えている。
物価の高い日本を離れタイで優雅に年金暮らししようという人たちだ。
タイは物価が安い、親日的、日本に近い、仏教国、などの理由で移住先として人気なのだそうだ。

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どこにいても目立つ西洋系

タイに住み着いているフラン(西洋人)もたくさんいる。
ぼくの住むような田舎でも珍しくはない。
日本人はタイ人のふりをしてけっこう色々なところに潜り込めるのだけれど、西洋人はどこにいても目立つからタイで生きていくのは大変だろうと思う。

関係ないが、フランが連れて歩いているタイの女の人は「?」と首を傾げたくなるような人が多い。
彼らにとって「東洋の女」といったらゴーギャンの絵に出てくるような女が理想なんかね。
言っては悪いけど、タイの男が先にいいところを取ってその残りから選んだような感じ。
捨てる神あれば拾う神あり。世の中うまくできている。
えっ、お前の嫁さん見せて見ろって?
どうもすみません。余計なお世話ですよねえ。
とまあ、このようにタイというのは色んな意味で国際的なのだ。

タイ人
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