《美味》シュガーアップルの食べ方選び方

果物

知る人ぞ知るシュガーアップル。中南米原産の果物だけれどタイでも広く栽培されている。別名バンレイシ、釈迦頭。タイ語でノイナー。一度は食べてみるべき美果である。

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シュガーアップルってどんな味?

「めちゃうまい!」
「めっちゃ甘い!」
酸味を含まないストレートな甘さ。
初めて口にする人はたいていこの甘さに目を瞠る
糖度的には18%前後でたいしたことはないのだけれど体感糖度は23%を超えそうな感じ。

果肉はごく柔らかくざらついた食感でアップルというより洋梨に近い。
予想より数倍ジューシー。
かじれば爽やかで甘いジュースがじゅるじゅるっと口に広がる。
日本での知名度は低いがトロピカルフルーツベスト10に入れてもいいくらいおいしい果物だ。

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シュガーアップルってどんな果物?

日本ではほとんど馴染みのない果物シュガーアップル。
黄緑色で握り拳ほどの大きさのこの果物、表皮が規則正しい凹凸で覆われている。
で、誰が名付けたか釈迦頭。
笑ってしまいそうなくらい絶妙のネーミング。

なるほど釈迦の頭

なるほど釈迦の頭

別名バンレイシ(蕃茘枝)。
凸凹が茘枝(ライチ)のブツブツを思い起こさせるからだとか。

英語ではシュガーアップルというけれどリンゴとは関係がない。
果物の少ない英語圏では丸ければ何でも「・・・アップル」と名付けてしまうのである。
シュガーというのは果肉が砂糖のように甘いこともあるのだが「砂糖(ザラメ)が混ざっているような食感」の意味も含まれている。
ほら、梨を食べるときに感じるざらっとしたあれ。
タイ語ではノイナー。意味は不明。
中南米原産でタイにはアユタヤ時代(14~18世紀)に入ってきたとされている。

シュガーアップルの旬、買い方見分け方

旬は6月から9月。
1キロ40~80バーツ。
路傍の果物屋、市場、スーパー等で買う。
きれいな緑色で触った感じが硬ければまだ熟していない。
こういうやつは数日常温に置いておく。
熟すに従い黒いアザが増え柔らかさが増してくる。

熟れると黒いアザが浮かんでくる

熟れると黒いアザが浮かんでくる

熟し過ぎると実が割れて果肉が種ごとに分離。
やがてどろどろに溶けたような舌触りになってしまうからその直前を見計らって食べる。
ノイナーは傷みやすく移送が困難なためもっぱら産地で消費される。
熟した果実はすぐに冷蔵庫へ。
完熟してからでは冷蔵庫でもあまりもたないので少し早めに入れること。

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シュガーアップルの剥き方食べ方

ノイナーは包丁のいらない果物。
皮が実に軽く張り付いているという感じなので熟すと手で簡単にずるっと剥ける。
逆に言えば果肉がとても柔らかくて崩れやすいためりんごのように切りわけるのは難しい。
普通は縦2つに切り、皮を手で剥いて食べる。

種を吹き出すのも楽しいノイナー

種を吹き出すのも楽しいノイナー

食べてびっくりするのはめったやたら入っている黒い種。
1個にだいたい50個近く含まれている。
何だそんなのたいしたことないじゃないか、と思われるかもしれないけど実に比して大きいので実際に食べると、もう笑いたくなるぐらい種だらけに感じてしまう。
でも、グァバのように実と種がしっかりくっついて離れないタイプではなく、口でもごもごすれば簡単に分離でき、プププププププッと吐き出せる(何しろ種が多いのでプップッぐらいではすまない)。
慣れれば種を吹き出すのも楽しいノイナーである。
果物用の湾曲した小さなナイフで一つずつ種をとって食べる人もいるけど、かなり時間がかかって面倒だ。
ちなみに種は健康によくないので食べたりしないように。

https://ushiom.com/post-3328/

ノイナーの種の意外な効能

ノイナーの主な栄養素は、ビタミンB群、ビタミンC、マンガンなど。
これといって顕著なものはない。
しかし、タイでは古来よりノイナーの葉と種はシラミの駆除に絶大な効果があるとされてきた。
用法は簡単。種や葉を潰して焼酎と混ぜ患部に塗りつけるだけ。
シラミを養っている方、お試しください。
ただし目や唇など皮膚の弱い部分につくと炎症を起こす可能性があるのでご注意。

種は食べないように

種は食べないように

ノイナーの種類

タイのノイナーは種で植えられ、大きく2グループに分けられる。

ファーイ種

市場などで普通に出回っているのは緑鮮やかなファーイ キオという種類。
赤っぽいファーイ クランという種もあるのだけど珍しい。
この種は熟すと軸の方から割れてくる。
肉質は荒めでざらつき感が強い。
熟すと柔らかく崩れどろどろになる。
熟してからは傷むのが極めて早い。
50個の種を含み糖度は17%前後。

割とレアなエンジ種。味はほぼ同じ。

割とレアなエンジ種。味はほぼ同じ。

ナン種

ノイナー ナン(ユアン)は見た感じ頭の凸凹柄が大きい。
甘みはファーイ種よりやや強い。
果肉が幾分しっかりしているため、ファーイ種よりは日持ちする。
種は10個ほど少ない(あまり感じないけど)。糖度は18%前後。
ナン キオ(緑)、ナン トーン(金)、ナン カン(エンジ)の3系統がある。

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巨大ノイナー、ペット パーグチョン

近年、巨大なノイナーを見かけることが多くなった。
これはチェリモアとナン クランの交配種にナン キオを交配したものでペット パーグチョンと呼ばれる。
パーグチョンはカオヤイ国立公園の入り口にある町の名。
この周辺で盛んにノイナーの品種改良が行われている。

たぶんペット パーグチョン

たぶんペット パーグチョン

在来種が180グラム前後なのに比べペット パーグチョンは400グラム以上ととても大型。
1個食べれば飯いらず。
熟しても実が割れないのが特徴で糖度は在来のものよりさらにパワーアップ。
果肉に粘りがあり、わりと日持ちが良い。
種は19個と少な目なので食べやすくもある。

以上。ああ、ノイナーが食べたくなってきた。

果物
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