知られざるコーヒー生産国タイ。タイで有名なコーヒー、コーヒー豆のブランド、その選び方や買い方などについての話。
タイで最も有名なドイちゃんコーヒー
おいしいコーヒーはコーヒー店で飲む。
これが最も簡単な方法。
タイコーヒーで有名なのは象山コーヒー(ドイ チャーン コーヒー)と旗山コーヒー(ドイ トゥン。日本ではドイトンと書く人が多い)。
どちらもタイ北部チェンライのコーヒーで全国にコーヒー店舗がある。
ツウの間で評判なのはアカ アマというアカ族のコーヒー。
拠点はチェンマイで店舗数は少ないけれど評価は高い。
店の数でいうと最大のコーヒーショップはブラックキャニオン。
タイ全土に270以上の支店を持ち、コーヒーだけでなく軽食も提供している。
意外なのがPTTガソリンスタンドに併設されているコーヒーショップAmazon。
味はともかく車でさっと乗り付けられるためどこの店舗もタイ人で賑わっている。
よく知らないが店舗数ではブラックキャニオンを上回っているのかもしれない。
スターバックスはとても高い
上記以外では世界中に店を持つスターバックス。
スターバックスはタイでは高級ブランドである。
値段はコーヒー1杯150バーツ(前後500円)前後。
にも関わらずけっこう人気でタイの人たちが優雅にコーヒーをすすっている。
フードコートなら食事代が50バーツで済むこの国で気安くスタバのコーヒーが飲めるとはたいしたものだ。
思うよりタイにはお金持ちが多いのだろうか。
150バーツといえばハイネッケンの大瓶ビール2本分である。
人によって価値観は異なるけれど、ぼくなら絶対にハイネッケン2本を選ぶ。
スーパーでコーヒー豆を買って自分で入れる
タイのスーパーではたくさんの焙煎コーヒー豆が売られている。
大手では先のドイ チャーン、ドイ トゥン、ボン カフェ、スズキ コーヒー、VPP、といった所。
大手に共通して言えるのは日本のレギュラーコーヒー同様、焙煎したてではないということ。
焙煎して店頭に並べられるまでに相当の日数が経っている。
大手の弱みである。
この点、コーヒー農園が自分たちで焙煎して出しているコーヒー豆に意外においしいものがあったりする。
ただ、タイのコーヒー農園は小規模農園が大半でメジャーな販路を持たないことが多く入手が少し難しい。
あ、それからロイヤルプロジェクトのドイ カムでもコーヒーを販売している。
何しろロイヤルプロジェクトだから栽培方法など健康面で信頼できるのが嬉しい。
ちなみによくタイコーヒーの名にあるドイ(ドーイ)というのは北部語で山のことである。
専門店でコーヒー豆を買って自分で入れる
近年は高級な焙煎機を備えて自家焙煎をする個人経営のコーヒー店が増えている。
その中には日本人のコーヒーツウをうならせるようなおいしい豆を提供する店もぼつぼつと出てきているようだ。
バンコクに住む義姉がときどきこの手の店のコーヒー豆を送ってくれるのだけど、確かにおいしい。
コーヒー豆を挽いて飲む根っからのコーヒー好きはこの方法しかないと思う。
店名はご自分で検索してみてください。
焙煎コーヒー豆の値段は、安い豆だと250gで120バーツ前後。
標準は200バーツ前後。
有名なロースター屋さんだと600バーツ前後。
びっくりしました?
そう、タイってコーヒー豆、コーヒー関連の商品が物価に比べ馬鹿高い。
将来が楽しみなタイコーヒー
タイはまだコーヒー文化が定着して日が浅く、おいしいコーヒーにこだわる人はそう多くない。
特にレギュラーコーヒーを知らずに育った中年以降は真っ黒けのコーヒーを好む傾向にある。
昔チェンマイの義弟が、
「これ、すっげええうまいんですよ」
と自慢げに3袋持ってきてくれたドイ サケートのコーヒーは「ヤモリの黒焼き」という言葉を思い出すほど強く煎っていて1袋も飲めなかったくらいだ。
それにタイ人はホットよりアイスコーヒーが好きなこともあってか未だ概して煎り過ぎていることが多い。
しかし、先にも書いたように高級な焙煎機を備えて自家焙煎する個人経営のコーヒー店も増え、全体的にはずいぶん進化している。
タイのコーヒー文化は発展途上中。
後何年か経ち、生まれたときからレギュラーコーヒーが飲まれていた世代が育ってくとタイのコーヒー事情も大きく変わるに違いない。
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