アマランサスとは
アマランサス(アマランス、ヒユナ、ジャワほうれん草)はヒユ科の植物。
日本では主に実を食用にする。
その実は雑穀と呼ばれることが多いものの稲科の穀類でないため疑似穀類に分類される。
1mmほどの小さな粒でプチプチ弾け「魚卵に似た食感」と書かれることが多い。
なぜスーパーフードなのか
マグネシウムやカルシウム、鉄分、葉酸、亜鉛、などのミネラル、食物繊維、ビタミンB6などが豊富。
必須アミノ酸を含みたんぱく質含有量が多い。
栄養価が高いのにカロリーが低いため美容、健康によい、という理由でスーパーフード認定されているわけだけれど、環境への適応力が高く米や小麦といった主要作物が育ちにくいところでも栽培が可能で成長が早いことから「未来の食物」としても注目されている。
人類の食糧確保のためにも有益な植物なのである。
スーパーフードは家畜の餌だった?
スーパーフードのアマランサスの実、タイではなぜか鶏の餌としてぐらいしか利用されていないものの葉はよく食べられている。
アマランサスはタイ語でパックコーム。
野生種や栽培品種など色々あるのだが、普段、雑草として目にしているせいか野菜としての品格は低い。
アマランサスの葉の栄養と効能
アマランサスの葉100gに含まれる顕著な栄養素は以下の通り(タイのデータなのでどこまで信じられるかは不明)。
タンパク質 --- 5.2g
カルシウム --- 341㎎
鉄分 ------ 4.1㎎
ビタミンA --- 943㎍
ビタミンB2 -- 0.37㎎
ビタミンC --- 120㎎
ビタミンK --- 400㎍?
タイでは栄養的にほうれん草よりアマランサスの葉の方が優秀とされ、効能については以下のようなことが言われている。
1.ビタミンAによる目の健康維持。
2.トコトリエール(ビタミンEの一種)などによる血中コレステロールの低下を促す。
3.コレステロール低下による高血圧改善。
4.抗酸化物質による糖尿病リスク軽減
ようするに目と成人病に良いらしい。
アマランサスの葉の食べ方
アマランサスの葉の食べ方、使い方はほうれん草とだいたい同じ。
味もほぼほぼほうれん草(品種による)。
チーズアマランサス
アマランサスの葉料理といえばこれ。
チーズをかけてオーブンで焼いたドリア風の料理がなぜか中産階級にヒット。
確かにチーズとよく合うけれど不思議。
菓子パンの具にもされる。
アマランサスの水煮(おひたし)
たっぷりの水に塩を入れてさっとゆでて水を切るだけ。
ライム(マナオ)、醤油などをかけてもおひたし風にしてもよい。
簡単でおいしく一番飽きない食べ方。
オイスターソース炒め
ニンニクを炒めて香りを立たせ、オイスターソースで味付けしたシンプルな炒め物。
ゴマ油で炒めてもいける。
そのほか
北部の田舎ではエビ味噌やナムプラーなどで味付けした汁物を食べている。
都市部では食の洋風化が進み、ピザ、パスタと組み合わせたり西洋風のスープにすることもある。
※家ではたまに庭や野原に生えているパックコームのまだ柔らかく小さなやつを採ってきて食べていた。
食べる量集めるのは大変な手間だったのを覚えている。
※ホウレン草ほどではないもののシュウ酸(結石の主成分となる)を含むので注意。
シュウ酸は水溶性のため、流水でよく洗う、たっぷりの水でゆでる、などすれば半減するとのこと。
混同されるほうれん草とアマランサス
ほうれん草とアマランサス、タイでは少なくない人たちが混同していて、ほうれん草をパック コーム(アマランサス)と呼んでいる。
この二つは同じ科で似てはいるけれど異なる植物である。
そのため「アマランサス」とあっても実は「ホウレン草」だったりするので注意。
ちなみにホウレン草はタイ語でポイレンという。
アマランサスの実の食べ方
調理前は水洗いして汚れを落とす。
炒飯や炒め物に混ぜる、ふりかける、米に混ぜて炊く、などの食べ方が定番。
魚卵の食感を利用しタラコもどきとして利用する人もいる。
ゆでる場合は10分前後で数分蒸らし火を通す。
炒る場合は油不要だけれど焦げやすいので注意。
ヨーグルト、アイスクリーム、何にでもトッピング可能。
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