魚だけを食べる寿司

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寿司の起源と進化の流れ

今のような寿司ができたのはだいたい次のような流れらしい。

 ・タイ、ラオス、雲南、のメコン流域などで魚を保存するために作られていたプラーソム(酸魚。ご飯粒で乳酸発酵させた酸っぱい魚)が中国に拡散。

・中国からプラーソムが日本に伝わる。

・奈良時代、プラーソムから独自に進化したなれずしが朝廷への貢ぎ物として貢納されるようになる。

・平安時代、なれずしが租税として納められるようになる。特権階級の食べ物であったらしい。

・室町時代、魚だけを食べていたのが漬け込みを短くし魚もご飯も食べられる生なれずしへと変化。

・江戸時代、米酢が普及、手っ取り早く酸味が出せる早寿司へ。味を馴染ませるのに数時間かかる早寿司さえ待ちきれず、すぐに食べられる握り寿司を考案。

・明治時代、流通の発展によりネタに刺身が使えるようになり今のスタイルが確立。

大人気の10B寿司

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寿司のルーツ、プラーソムを食べてみよう 

日本でなれずしとなったプラーソム、タイでは市場やスーパーで普通に売られている。
食べるには、調理済のやつを買うか、自分で調理する。
総菜なのであまり料理店で食べたりはしない。

調理方法は揚げるのが定番。
卵と炒めたりハーブを添えて蒸したりもする。
味は酸味と塩味が前面で奥から発酵のうま味が顔をのぞかせる感じ。
一言でいえば好きな人にはたまらない味。
発酵臭は弱く食べやすい。

食欲をそそる色の揚げたプラーソム

食欲をそそる色の揚げたプラーソム

プラーソムの種類

・尾頭付きプラーソム(プラーソム トゥア)バンコク周辺では魚を丸ごと使ったものが多い。 

・切り身プラーソム(プラーソム チン)魚を一口大に切ったプラーソム。地方ではこのタイプ。  

・短冊切りプラーソム (プラーソム セン)細長く切った魚のプラーソム。

・魚のネーム(プラーソム ファック)魚のすり身を使用したプラーソム。ネームの魚版。

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*なれずしとプラーソムの大きな違いは、長期熟成ではなく数日で簡単に作ってしまうこと。使用するご飯の量は多くなく、保存食とはいえ、それほど長持ちはしない。

*プラーソムは寄生虫の心配があるため、必ずよく火を通すこと。生食はしないように。

*プラーソムにはプラータピアン(シルバーバーブ。鯉科の魚)がよく使われる。本来は淡水魚だが海の魚でも問題はない。サーモンの切り身を使って作る人もいる。

*保存は冷蔵、もしくは冷凍。菌が生きていると段々発酵が進み酸っぱくなってしまうから早めに食べること。スーパーなどで売られているビニール包装されたものは冷蔵で数週間持つそうだ。値段は50~100B前後。

スーパーではこんな感じで売られている

スーパーではこんな感じで売られている

プラーソムの作り方

材料は、魚、塩、ニンニク、ご飯。これだけ。
人によっては米のとぎ汁、砂糖や化学調味料を加えたりもする。

作り方

・魚のウロコ、ワタを取ってよく洗い、調味料がよく染みるよう両面に切れ目を入れる。

・塩を腹の中まで万遍なくまぶす。塩を染みこませた後、水洗いして塩を落とすこともある。

・ご飯(本来はもち米)と刻んだニンニクを混ぜ、腹の中までしっかりまぶす。ご飯を水洗いする人がいたりうるちを使う人がいたり色々。

・密閉容器に入れて2、3日もすれば酸味が出てくる。

これはすり身を使った魚のネーム

これはすり身を使った魚のネーム

*もう場所さえも定かでないけれど、昔、水辺の茅葺小屋に住んでいたおばさんに蒸し焼きにした自家製プラーソムをご馳走になったことがある。これはうまかった。忘れられない味である。

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