ご存じのようにタイはおかまさんが多い。なぜこんなに多いのだろう、と不思議に思う人は少なくないらしく検索してみればたくさんのサイトでその理由を説明している。ただ、その内容には首を傾げるものが少なくなかったので今一度その理由を検証してみた。
日本人の考えるおかまさんが多い理由
「なぜタイにはこんなにおかまさんが多いのだろう」
を検索をしてみると日本語サイトには以下のようなことが書かれていた。
家庭環境問題説
《タイは女性社会。女が強く働き者で男は怠け者。
父親が働かない家庭が少なくないし母子家庭が多い。
結果、子供は母親、女性へ憧れおかまさんになってしまう》
タイが女性社会である根拠としては「知り合いの会社の社長は大半が女性」「知り合いの会社の従業員は大半が女性」を挙げている(笑)。
確かにどうしようもない父親もいるけれど、日本にだって普通でしょ。こういう人。
タイは片親が多く、日本人から「マザコン」と言われるくらいタイの男子が母親と仲がよいのは本当。
言われて見れば母子家庭にオカマさんが多いような気もするけれど、そもそもタイは母子家庭がとても多いのだからたまたま母子家庭だった、ということもあり得るよね。
果たして母子家庭がおかまさん誕生につながっているかどうかは微妙。
ちなみに隣村のある母子家庭は息子が3人いるのだけれど、3人ともおかまさんになってしまい、
「ああ、いつになったら孫が抱けるのかねえ」
とお母さんが嘆いていた。
そういえばタイ嫁の実家も母子家庭。
腹違いの弟が2人いるがまったくその気はない。
兵役逃れ説
《タイは徴兵制度がある。20歳を過ぎた男子は徴兵検査を受け合格すれば2年間の兵役につかないといけない。
訓練はきつく自由もなくタイの男子にとっては悩みの種である。
ただ、徴兵検査ではおかまさんは風紀を乱す恐れがあるとして不合格にされる。
だからおかまになって兵役を逃れる》
《兵役中は外出も自由ではないので手っ取り早く性処理を済ますためその道に走ることが多い》
まあ、こういう人たちもいなくはないだろうけれど根本的理由ではないと思う。
なぜなら子供の頃からすでに兆候が現れている場合も少なくないから。
タイが仏教国だから説
《仏教では人の身体は現世における魂の容器とされ、中身と容器、即ち心と身体の性が違っていてもやむを得ないと考えおかまさんが容認されているから》
《タイの男子は誰も一生に一度は出家して女人禁制のお寺で修行する。その間に先輩僧から色々手ほどきを受けるのでその道に目覚めてしまう》
タイ=仏教国ということで何でも強引に仏教に結びつけてしまおうとする人が少なくないわけだけれど、おかまさんと仏教はあまり関係ないと思う。
お坊様は戒律で1日2食と決められているため腹が減る。
減っては戦ができない。短期の出家では性欲どころではないだろう。
それにタイも時代が変り、男子みな出家はもはや昔の話である。
そもそも上座部仏教ではおかまさんが否定され出家することすらできない。
仏教が誕生して間もなくおかまの僧が問題を起こしたせいで初期の段階からおかまさんは出家できない規定なのだ。
愛は光、憎しみは陰。
愛が生まれるときにはきっと憎しみも生まれおかま僧は修行の妨げになるに違いない。
上座部仏教でいうおかまの定義は以下の通り。
・他の男性の性器を口に含む者
・男性同士の性交を見るのが好きな者
・去勢した者(宦官等)
・ときおり強く欲情する者(?)
・性の判別がはっきりしない者
原則的には以上のようになっているのだけれど、現実はおかま僧も少なからずいてときおり問題行為が報じられている。
自己申告だから確かめようがないものね。
就職難と貧困説
《就職難でまともな職は得難くおかまになることで大金を得るチャンスが生まれるから》
《タイは貧富の差が激しい国。貧困農村部では親が男の子を女として育て大きくなれば身体を売らせるから》
わはははは。一番笑えた説がこれ。いつの時代の話?
タイは広いからもしかしたらこんなケースもあるかもしれないけれど、それがすべてではない。
いったいタイのどこが貧困というのだろう。
今はコロナで落ち込んでいるけどその前はむしろ人手不足で近隣諸国から労働者を受け入れているくらいだ。
ついでに言えば、おかまさんはそう簡単に売れるものではないよ。
田舎なんか「ただでもいいから」っていう人たくさんいるのだから。
よほどの美貌の持ち主じゃないとね。
タイにおかまさんが多い本当の理由
タイ人は男も女も、子供好き、理論より感情、感情の起伏が激しく抑えられない、真実にこだわらない、大らか、話好き、嫉妬深い、自己中心的、噂好き、などなど、生まれながらおばさん的性格を強く持つ。
だからタイの男はおかまさんになりやすい。
ぼくはこう思っていたのだけれど、よくよく考えればタイにはおかまさんばかりではなくおなべさんもとても多い。
これは一体なぜなのだろう。
謎は深まるばかりだ。
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