本当に独身なのか確認せよ
タイの人と結婚をするにあたり何より大切なのは、その人が本当に独身かどうかの確認。
タイでは、庶民はむろん、実業家、政治家のような相応の地位と財産がある夫婦でも未入籍は珍しくありません。
男方はちゃんと女方の両親に許しを乞い、結婚式も挙げますので同棲ではありません。
単に法的な手続きを済ませていないだけのことです。
タイでは結婚式を挙げて世間にお披露目をすれば、社会的には立派な夫婦と認められます。
つまり、戸籍上は完璧な独身でありながら、妻や夫、子供を持っている人が多くいる、ということになります。
そして、その事実を隠して別の異性とつきあい、後日とんでもないトラブルを引き起こすことも。
ですから、タイの人と結婚をするさいには、何よりその人が本当に独身かどうかの確認が大切なわけです。
特に、当初から結婚を目的に相手を紹介されたような場合、この危険性があります。
結婚をビジネスや出稼ぎのように考え、伴侶や子供がありながら、外国人と結婚し、二重生活をする人も珍しくはありません。
確認を怠った実例
Nさんは人の紹介で知り合ったタイのS女と結婚することになりました。
実は彼女、タイ人の夫と子供がいるのにタイ語のできないNさんは何も知りません。
S女は夫を親類だとNさんに説明。呆れたことに夫は結婚式に子供を抱いて出席、二人の門出を祝いました。
Nさんは愛する妻のために日本でせっせと働いて仕送りをし、S女一家はその金でのんびり暮らしています。
意外に難しい独身確認
では、どうやって相手が独身であることを確認するか。これが意外に難しい。
まず、たいていの方はタイ語が読めません。
これでは書類の確認のしようがないですよね。
最も簡単なのは、相手に訊ねること。
しかし、相手が正直に答えてくれるとは限りません。誰しも自分に不都合な事実は隠します。
特にタイの人たちは真実に対し日本人ほど真摯ではありません。
疑え、信じるな、とまでは言いませんが、最低、話を鵜呑みにしない、ということは大切だろうかと思います。
一概には言えませんが、事実を確かめようとしたさい「私を疑うの!」などと声を荒げる人には気をつけた方がよいようです。
うしろめたさからか攻撃的になり、切れるふりをして誤魔化す場合がよくあります。
もっとも、疑ったことが原因で別れ話に発展、という事例も無きにしも非ずなので、くれぐれも細心の注意が必要です。
仮にタイ語が読めるのであれば、身分証明書、免許証、住居登録証、などで正式に結婚した女性の一部は確認ができます。
タイの女性は名の前に英語のミス、ミセスに相当する語をつけますので、名の前がナーンになっていれば既婚、ナーンサーオであれば独身ということになります。
しかし、結婚していても未入籍の場合は当然ナーンサーオだし、法律が改正され、婚姻後もナーンサーオや旧姓の使用も可能になったため、以前のようにはっきりはわからなくなってしまいました。
男性は未婚、既婚ともミスターに相当するナーイをつけますので書類では確認のしようがありません。
婚姻届に必要となる役所発行の独身証明も、提出書類は原則、身分証明書と住居登録証のみ。
入籍していなければ問題なく発行されます。証人が必要な場合もありますが、申請する人は自分に都合の良い証人を選ぶのが普通です。
もし、信頼のおけるタイ人(相手方と知己でない)の知り合いがいるのでしたら、その人に相手の住んでいるところなり実家なりに行って、それとなくあたってもらう、という方法がよいのですが、そういう知人を持つ方は少ないと思われます。
結局、探偵に身辺調査を依頼するのが一番手っ取り早く確実なようです。
探偵社はバンコクに日本語の通じるところがいくつかありますので言葉の心配はいりません。ただし、費用はかなりかかります。
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