ネットを見ていると、ガパオ ナンプラーなし、オイスターソースなし、ガパオなし、といったワードが検索されております。
それって、ただの挽肉の炒め物じゃん。
ともいいたくなりますが、それなりの解決方法があるのでご紹介します。
バジルなしガパオ炒め
まずは、カパオ(バジル)なしのカパオ炒め、ってもうこれカパオ炒めじゃないですよね。
日本だとカパオが手に入りづらい。せめて雰囲気だけでも、といったところでしょうか。
中にはカパオの香りが苦手、とおっしゃる人もいて、それならカパオ炒めじゃなくてもいいじゃん、とか思うのですが、その人にはその人の事情があるのでしょう。

汁だくの素人カパオ炒め(家のです)
一番簡単なバジルなしカパオ炒めはバジルを入れないこと。
日本語のサイトにはこの手のレシピが多いです。
タイ語サイトでここのところ話題になっているのが市販のカパオソースを使って炒める方法。
これだとバジルの葉を入れなくてもバジルの香りがします。
このレシピを考案した(というほどでもありませんがね)人がSNSにアップすると衝撃をもって受け止められました。
日本では当たり前かもしれませんが、タイではソースを使っても仕上げには必ずバジルの葉を加えます。
なのでバジルの葉の入っていないカパオ炒めという冗談のような料理に驚いたわけです。

タイで市販されているカパオソース、カパオの素
※タイ語はカとガの区別が曖昧なので、カパオ、ガパオ、どちらでもよいのですが、ほかの語との整合性を考えましてカパオとしておきます。
カパオの発音、けっこう難しくてタイに長くいても発音できない人がたくさん。
タイ人でも途中にrの音を入れてしまう誤った発音をする人が少なくありません。
ナンプラーなしガパオ炒め
ナムプラー(ナンプラーではありません)なしのカパオ炒めは問題ありません。
もともとカパオ炒めにはナムプラーと醤油、両方のレシピがあります。
ただ、醤油は白醤油(スィー イウ カーオ)。
薄口醤油に似た醤油で大豆ソース(ソース トゥア ルアン)と呼ばれることもあります。
オイスターソースなしも全然大丈夫。
近年、何にでもオイスターソースをぶっかける風潮ができてしまい、カパオもその影響を受けてしまいましたが、本来、カパオ炒めにオイスターソースは使いません。

右が白醤油
子供用ガパオ炒め
子供にもカパオ炒めを食べさせてあげたい。
親としては当然の思いです。
日本語サイトの子供用カパオ炒めは、バジルなしでピーマンやパプリカを使い醤油、ソースで味付け。
カパオ炒めの要素、ほとんどありませんよね。
いくらなんでもこれを「辛くないガパオライス」と称するのは身分詐称罪に当たるのではないかと心配しております。
タイにも子供用カパオ炒めのレシピはありますが、ナムプラーもカパオの葉もがっつり入れて大人用とほとんど変わりありません。
使用する唐辛子を10個前後から2個前後に減らしただけです。
鉄は熱いうちに打て。
こうやってタイの子供たちは鍛えられていくんですね。

色々なカパオ
ガパオとは
カパオはカミメボウキ、ホーリーバジルのことです。
大雑把にいえばタイのバジル。
カパオには赤と白があって、日本では白の方がよく使われるようです。
タイのバジルにはこのほか、スイートバジル(ホーラパー)、レモンバジル(ヘアリーバジル、メンラック)があり紛らわしいため混同している人がたくさんいます。

左が赤カパオ
ガパオ炒めとは
カパオ炒め(パット カパオ)はカパオと肉などを炒め、醤油、もしくはナムプラーで味付けした料理、カパオライスとはこのカパオ炒めをご飯にかけた料理です。
本場のガパオライスとは
参考までに本当のカパオ炒めのレシピを載せておきます。

タマネギは入れない
材料
肉、赤カパオ、ニンニク、唐辛子、ナムプラー、油。
作り方
1.カパオの茎を摘む。
2.ニンニクと唐辛子を手臼で粗く搗く。
3.フライパンに油を注いで熱し、熱くなったところでニンニクと唐辛子を投入。
4.香りが立ってくれば肉を加え炒める。
5.肉に火が通ればナムプラーを周りから回し入れる。
6.カパオの葉を入れて軽く炒めれば完成。
※元祖カパオはとてもシンプル。おじさんはこのシンプルなカパオが好きで40年食べ続けております。
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