生春巻きが進化した
生春巻きといえばベトナム。麺といえば中国。
この二つを合体させたのがタイのクエッティオ ルイスワン。
生春巻き用のライスペーパーではなくクエッティオ(クイッティアオ)と呼ばれる米麺用の生地で野菜などを巻いて食べる料理です。

生春巻きを超えた?ルイスワン
減量。ダイエット。ヘルシー。ビタミン。ミネラル。
新鮮な野菜が主体なのでこの料理を紹介する記事は女子が喜びそうなキーワードがすらり並べられます。
なのに日本で知られていないのは本当に残念。
生春巻きとの違い
ルイスワンを知っているだけでなかなかのタイ料理ツウといえるのですが、大半の方はルイスワンを生春巻きの一種と思っているようなので、生春巻きとの違いを説明します。
まず、包む生地というか皮。
どちらも米粉から作るんですけど、生春巻きは乾燥させたライスペーパー、ルイスワンのクエッティオは生の麺生地です。
厚さはライスペーパーの方が薄くクエッティオは厚め。
次に具。
ルイスワンは、豚(エビ)、ニンジン、シイタケ、ニンニク、レタス、ミント、オオバコエンドロ、など。
生春巻きは、豆腐、卵焼き、中国ソーセージ、もやし、きゅうり、カニ、ネギ、など。
そしてタレ。
ルイスワンはミントやスイートバジルを使い緑色が特徴の辛いタレ。
生春巻きは甘めの茶色っぽいタレ。
と、まあ、似てはいますが何から何まで違うわけですよ。

タイの生春巻きは甘い茶色のソースが特徴
*実は、ルイスワンと生春巻きは違う、と、いいながら、薄いクエッティオ生地で巻いたり、独自の甘辛系タレを使ったり、聞いてみないとどちらかわからないほど限りなく似たものもけっこうあります。
(見分け方:緑の葉野菜が入っていればまずルイスワン)
生春巻きとルイスワンが合体
ルイスワンの皮は生のクエッティオで厚みがあります。
食べ応えはあるもののどうしても生地の味が前面に出てしまいます。
なら、薄い春巻きの皮で包めばもっとおいしくなるんじゃないか。
そんな我儘なあなたの思いがかなった料理が、春巻きルイスワン(ポ ピヤ ルイスワン)。
クエッティオ ルイスワンより軽くてよさそうですが、未だに主流になっていないところを見ると、やはりルイスワンにはクエッティオ生地なのでしょうか。

色々な具のバージョンがあるルイスワン1つ10B
包まない生春巻き
生春巻きを作るとき面倒なのが具を包む作業。
なら、もう、包まないでそのまま具をいっちゃおう、となったのがクエティオ ヤム ボック。
和えて食べるサラダのような料理です。
これなら手間いらず。
ずぼら時代にぴったりですね。

包まない生春巻き クエッティオヤムボック

大衆食堂のヤムボック
クエッティオ ルイスワンとは
クエッティオ ルイスワン。
直訳すると、米麺 走る 公園。
「みんなが走る米麺公園で最初に売られてたから?」
「米麺が色々な種類の植物を駆けて見て回る?」
みなさん想像を膨らませて楽しい解釈。
確かに、クエッティオは「米麺」、ルイは「(勢いよく)行く」、スワンは「庭、畑」の意味です。
が、本当の意味は「菜園の野菜やハーブをあれもこれもみな入れちゃおう」という感じかな。
***********
コメント