あられの祖先?
タイ菓子はあまり好きではないのだけれどカオテーンはタイに来てから数十年食べ続けている。
蒸した餅米を干して揚げたタイ北部の伝統菓子で、これが日本に伝わってあられやカキモチになった。
と言われても信じてしまうくらい日本人には親近感がある。
製法はあられやカキモチとほぼ同じだから、あながち的外れではないのかもしれない。
タイ人は「おこし」を日本のカオ テーンと訳している。

田舎だと1袋10~20B
かける糖は2タイプある
つれあいが2つのカオテーンを買ってきた。
白い方は普通のカオテーンで茶色い方は黒糖やスイカの汁を混ぜている。
白い方にかかっている糖は艶があって茶色い方は艶がないのがおわかりだろうか。
艶のない方はさくさく。口の中で糖がすっと溶けてとてもおいしい。
艶のある方は粘りが強く飴状でにちゃにちゃと歯にくっついて嫌らしい。

右の艶なし糖の方がおいしい
ぼくはこの飴状のやつが嫌で仕方ない。
田舎ではカオテーンすらいつでも手に入るわけではなく、せっかく見つけたカオテーンが飴タイプだったら舌打ちしたくなる。
カオテーンを日本語で検索してみると「揚げた米煎餅にカラメルソースをかけた」と表現している人が多い。
飴タイプしか食べたことがないのか、歯にくっつくのがたまらなく好きな性癖なのか…。
米のうまさに驚く
実は、艶糖も艶なし糖も同じ砂糖から作られる。
適温だとサクッと仕上がり、高温だと飴状になってしまう。
ようするにこの辺りのことを理解していないヘタな人、仕上がりにマイペンライ(無頓着)な人が作ると飴状になる。
カオテーンを選ぶコツはこの砂糖。
選ぶなら照りのないタイプだ。
と言いたかったのだけれど、今回、食べ比べて見ると白い艶糖の方が妙においしい。
米が違うのだ。
今までカオテーンの善し悪しはかかっている糖で見分け、肝心の米のおいしさを見逃していた。
目からウロコのカオテーンである。
艶糖はいけなかったけどね。
おいしいカオテーンとは
・よい米を使ってあること(チェンライ産もち米だということない)
・よく日に干してあること(乾燥が不十分だと硬い芯ができる)
・糖は黒糖で艶がないこと(北部の郷土菓子なので黒糖が正解。ヤシ砂糖でもOK)
・新鮮であること(カオテーンは日持ちするけど味が変質する)
たかがカオテーンといえど一筋縄ではいきません。
ちなみに今回食べたカオテーンは隣村のラーおばちゃんの手作り。
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