ドリアン、マンゴー、マンゴスチン。
華やかな果物に目を奪われ、意外に知られていないのですが、
タイのバナナはとてもおいしい。
タイには百を超える種類のバナナがあり、日本では味わえない
様々なバナナを楽しむことができます。
しかもバナナには季節外れがありません。いつでもどこでも
1年通して食べられるのは、旅行者にとってありがたいこと。
「えっ、今さらタイでバナナ?」なんておっしゃらずに
ぜひタイのおいしいバナナを味わってみてください。
庭でバナナがとれた!
ヤッホー。裏庭でバナナが採れましたよお。
十房、総計百数十本。さて、どうしよう。
ねっとり系ナムワー バナナなら煮たり焼いたり色々できるけど、こいつはモンキーバナナ。
モンキーのように生食するしかありません(だからモンキーバナナ?)。
いっそ、モンキーになって主食としようか。
考えつつ眺めていたら甘いゲップがこみあげてきました。
むりむりむり。サルにはなれそうもない。
結局、いつものように2房だけを残し、後はみな人にあげることに。
で、問題は残った2房。バナナだけならいけなくもありませんが、家は常時数種の果物が待機。
完熟バナナは常温保存だと5日前後。日に日に変色し、結局、捨てることになります。
惑星探査機が飛び交う時代に新聞紙?
何とかもっともたせる方法はないのか。
グーグル様にお訊ねしてみた結果、
「1本ずつ切り離したバナナをラップでぴっちり包み、ジップロックに入れて冷蔵庫で保存するのがベスト。新聞紙で包むとなお効果的ですよ」
とありました。
うわあ。生命の神秘に迫り宇宙誕生の謎が解明される時代に未だ新聞紙かよ。
「長期間保存すると皮が黒くなりますが、3週間は大丈夫!中身はトロリ甘くおいしく頂けます」
見かけが問題じゃない、大切なのは中身だ。と教えてくださった学校の先生方、すみません。
世の中、中身より見かけです。
皮の黒くなったバナナに誰が食欲をそそられますかっつうの。
なあんて一人でつっこみを入れながら実際に試してみました。
バナナは冷蔵庫へ
常温保存のバナナと比べてみると、冷蔵保存のバナナの方が多少は長持ちするようだったものの、ご自慢されているほどの成果は得られませんでした。
ただ、バナナを冷蔵庫にいれること自体は賛成です。
3週間は無理でも1日2日だったら変色しないし、果肉がねっとりおいしくなりますよ。
タイ式バナナの保存法
では、バナナの本場タイではどのような保存をしているか。
バナナは転がして置くとあたりがついて真っ黒になります。
タイではスーパーを除き房売りが普通なのでバナナスタンドはありませんが、房に紐をかけ吊しておく人がいます。
これ、けっこう便利ですよ。
あたりがつかないし気が向いたときにちぎって食べられますし。
思いつくのはこれぐらいですかね。
実は、タイの人たちには「バナナを保存する」という考えがほとんどありません。
食べきれなければ捨てる。それだけ。
最近、都市部ではバナナもけっこういい値がするようですが、農村部ではたいていどの家も庭にバナナを植え、供給過剰気味なので極めて安い。
ぼくの住む村では庭になったバナナを村人が市場に持ってきて一房10バーツ(30円)ぐらいで売っています。
それでもなかなか買い手がつかない。
保存しようと思うはずもないですよね。
犬の好きなバナナ
家のテーブルの隅にはバナナ専用カゴがあって常時バナナが入れられています。
別にバナナ好きというわけではなくて、裏庭に生えているやつが熟したり、近所からもらったり、市場で売れ残ったやつを押しつけられたりしたものです。
バナナカゴのバナナは半分ぐらいなくなったところでたいてい黒く変色。
処理に困っていたバナナですが、何気なく5匹の犬たちにやってみると食べるわ食べるわ。
犬にバナナを与えるのはあまりよくないという人もいますが、家の犬たちはまったくなんともありません。
面白いことに、犬たちはねっとり系のナムワーバナナが好きなようです。
人には人気のモンキーバナナを投げ与えると、口の中に入れたとたん、
「ありゃ」
というような顔をして吐き出してしまいます。
日本で一般的な香り系バナナもいけません。
「贅沢いわずに食べろよ。同じバナナじゃないか」
腹が立つやらおかしいやら。
犬たちにバナナを与えるようになってからは、バナナが足りない!という信じられない事態に陥っています。
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結局、バナナを長持ちさせる決定版的な保存法はまだ確立されていないということですね。
科学者のみなさん。ゲノム解読も大切でしょうけど、バナナの保存法をもっと真剣に研究して下さいませませ。
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