大麻解禁に伴い大麻関連の事故が増えている。これからはタイに滞在する外国人も否応なく大麻に接する機会があるに違いない。そのさい何にどう注意すべきか。利用するかしないかは別にして適切な知識を持っておくことは大切ではないか、という話。
タイ保健省のガイドライン―大麻利用のさいの注意
タイ保健省は大麻利用にさいし次のように呼びかけている。
・大麻成分の濃厚なものは避け頻繁に摂取しないこと。
・車等の運転は大麻成分摂取後6時間以上間を空けること。
(今のところ大麻酩酊運転を規制する法はないが近いうち制定される予定)
・妊婦、授乳期間中の婦人の摂取は厳禁。
・20歳未満は摂取禁止。25歳以上を推奨。
・燃やして吸引しないこと。
・精神疾患、自傷行為の恐れのある人は摂取しないこと
・薬を常用している人は必ず医師に相談すること。
・心臓、血液、腎臓、肝臓などに疾患がある人は摂取しないこと。
・大麻常習の経歴がある人は摂取しないこと。
・公共の場での使用は禁止。禁錮および罰金刑が科される。
(とりわけ学校近辺では注意して欲しい)
子供や若者に大麻が危険である理由
20歳未満は酒、タバコ同様、大麻の摂取が禁じられている。
理由は大麻に含まれるTHC(麻薬成分)が脳に作用するから。
特に脳が十分に発育していない子供は影響を受けやすく、場合によっては、脳の発育障害、知能低下、精神疾患、などを引き起こす可能性がある。
大麻の過剰摂取、依存症について
過剰摂取すると、神経、精神に影響し、強い苛立ち、めまい、吐き気、腹痛、脈拍の上昇、幻覚、錯乱、などの症状が現れる。
また、動悸、震え、不整脈、血圧異常、など心臓にも作用するため心臓に疾患のある人は特に注意。
すでに過剰摂取による死亡事故も起きている。
異常を感じたらすぐに病院へ。
ちなみに依存症になる割合は酒やタバコよりも低いといわれる。
THCとは
テトラヒドロカンナビノールの略。
高揚感、開放感、酩酊感など感覚や精神を活性化させるが、脳、精神に作用し依存性があるため日本では違法薬物に指定されている。
*詳しくはこちら

安全な大麻の摂取法と適切な摂取量
大麻は一応、医療、健康用として解禁されているため飲食物の形で接することが多い。
大麻成分が胃腸でゆっくり吸収されるため効果が緩やかに身体全体に回るそうだ。
対し、燃やして吸う喫煙は肺からのため効果が急激で有害成分を取り込みやすいという。
大麻の適切な摂取量は、1つの料理に生の葉1枚から2枚、1日の限度は5枚程度、をタイ保健省は推奨している。
実際は1つの料理に葉を5、6枚使用しているところも少なくない。
大麻の効果の現れ方は人によってけっこう異なるので自分の身体に合った量を知ること。
それから、大麻にアレルギーを持つ人もいるので注意。
大麻入りだと知らずに食堂の料理を食べた人が、目眩、吐き気などのアレルギー反応を起こし騒ぎになったこともある。
まずは少しずつ試してみて自分の適量を見つけることが大切だ。
大麻の価格
タイ北、チェンマイ県にあるメーチョー大学は大麻栽培の一大拠点で栽培から販売まで行っている。
以下はメーチョーが公表している大麻の販売価格(いずれも1キロあたり)。
・生葉 2000B
・乾燥葉 グレードA 20000B
・乾燥葉 グレードB 15000B
・乾燥葉 グレードC 7500B
・生根 4000B
・乾燥根 15000B
・茎(生) 1000B
・茎(乾燥) 1500B
・新芽 35000B
・株 1株30B(大学が開発した品種)
・種 1粒20B
・医療用花房 屋内物 45000B/ 温室物15000B /路地物 5000B
*大麻は同じ品種でも栽培環境によって値段が異なる。
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