《飽きないおいしさ》タマリンドの正しい食べ方、味、注意事項 

果物

マンゴーのような華やかさはなくドリアンのような強烈さもないけれど地味にうまいタマリンド。季節になるとぼくは食事の後、毎日のように食べている。そのタマリンドにはどんな種類があってどうやって食べどんな味なのか、という話。

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豆なのに果物?

「これが果物?」
タマリンドを初めて見た人は首を傾げるに違いない。
どうみても豆。
そう、タマリンドは豆科の植物。
木になる豆のフルーツなのだ。

タマリンドは大きく2種に分けられる

まず知っておきたいのはタマリンドには酸味種と甘味種があるということ。
甘味種は果物として食べられ酸味種は料理の酸味料として使われる。
間違えて酸味種を食べてしまうと顔がシワシワになりかねないのでご用心。

果物にしては精彩に欠けるお姿

果物にしては精彩に欠けるお姿

*このほかマカーム テード、外国のタマリンドと呼ばれるタマリンドもあるのだけれど人気がないせいかあまり出回っていない。

*東北地方でよく食べられているマカーム ポム、丸タマリンドはタマリンドではなく別の植物。

《タイ式生薬》風邪、ノドの痛みを和らげるスーパーフルーツ
辛いノドの痛み。そういうときタイではインディアン グーズベリーがよいと古くから言われている。実はこのフルーツ、4000年の歴史を持つインドの伝承医学アーユルヴェーダの中でも特に重要視されているすごいフルーツ、という話。

酸っぱいタマリンド

醸造酢が普及しなかったせいかタイはタレなどを除くと料理に酢を用いることはあまりない。
酸味はライムかタマリンドで出す。
ライムは主に和え物(ヤム)、タマリンドは煮物(ケーン)や炒め物、ソース用。
日本人におなじみのパッタイはタマリンドで酸味をつけたうえさらにライムを搾りかける。

酸味種タマリンド、マカーム プリアオの熟した果肉を塊にしたものをマカーム ピヤックという。
酸味が欲しい場合はこのマカーム ピヤックを水に溶き料理に加える。
酸味種が殻付きで売られるとしたらまだ未熟の実で、これも調理用だけれどマカーム ピヤックほどの汎用性はない。

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甘いタマリンド(スイート タマリンド)

甘いタマリンド、マカーム ワーンは果物として食べられる。
日本人にはあまりなじみのない果物だけれど食べた人の評判はよいようだ。
日本への持ち込みは検査証明書や入国時の検査が必要なためタイで味わうのが無難。
産地はタイ中央部ペチャブーン県。

意外に日本人の評価は高い

意外に日本人の評価は高い

タマリンドの買い方、選び方

マカーム ワーンは殻付きでキロ売り。
あらかじめネットに入れられていることが多い。
1キロ120バーツ前後とけっこう高級な果物。
でも食べではある。
善し悪しを外見から判断するのは難しく運任せ。
品種は20種以上あるものの一般に出回っているのは、スィートーン、スィー(スリ)チョムプー、ナムプン、ぐらい。
それぞれ果肉の色、しっとり度に違いがある。

スィートーン(金色)種のマカーム

スィートーン(金色)種のマカーム

タマリンドの食べ方

タマリンドは地を這う豆と違い、豆(種)と殻(サヤ)の間にある果肉を食用にする。
食べ方は、皮を剥き硬い筋をとって果肉をしゃぶり種を捨てる。
殻は乾燥しパリパリなので剥くというより割る感じだ。
豆はとても硬く食べられない(昔タイの子供はこれをおはじきにしていた)。

硬い種と種を被う筋

硬い種と種を被う筋

タマリンドの味と季節

タマリンドはうまいのか。
うまい。
マンゴーのような華やかさはなくドリアンのような強烈さもないけれど地味にうまい。
そんなところが逆に日本人うけするのかもしれないね。
季節になるとぼくは食事の後、毎日のように食べている。
すべてがほどよく飽きない果物なのだ。

本来の旬は11月から3月頃にかけて。
味はよく書かれているように酸味のある干し柿が一番近いかなと思う。
タマリンドは完熟ものを食べるのだけれどときおり緑色した未完熟のものも混じっている。
甘酸っぱく実の柔らかい青リンゴのような感じで悪くはないのものの殻が剥き辛いのが難点。

家の庭のタマリンド

家の庭のタマリンド

よくないタマリンド-食べるさいの注意

タマリンドは木にならせたまま熟させるのでカビが生えやすい。
運が悪ければ半分以上カビで食べられないこともある。
こういう場合は諦めて捨てるほかないようだ。
また、虫もつきやすい
殻にポツンと開いた小さな穴は虫の入った跡。
虫の怖い人は要注意。

タマリンドの菓子、加工品

タマリンドは加工しやすいらしく数多くの商品が出ている。
その大半は砂糖や梅粉をまぶしたり砂糖漬けにしたもので日持ちがよいためお土産としても人気。

マカーム クルック ナムターン
果肉の水分を減らした後、塩、砂糖、唐辛子をまぶしたもの。種無し、梅味などもある。

チェーイム
熟す前のタマリンドの種をとってシロップに漬けた菓子。

ジャム
甘味の中に酸味を含むジャム。パンに塗る以外にも広く使える。

ジュース
マカーム ピアックを溶き、火にかけて砂糖と塩を加えたもの。
酸っぱい、甘い、しょっぱい!
タイの人たちの好む味。腹をゆるめるので便秘にいいとか。

これがうまいんだ

これがうまいんだ

タマリンドに期待できる効能と注意事項

タマリンドは次のような効能が期待できるとタイではいわれている。
・ドライアイによい。
・抵抗力を高める。
・風邪によい。
・つわりを軽減する。
・寄生虫を駆除する。

タイの医者の書いた記事によると、タマリンドに関しては研究データが乏しく、十分な医学的検証がなされていないらしい。
タマリンドに含まれる成分から効果が期待できるかもしれない、という程度である。

つわりによいというけれど、妊娠中や授乳期間は用心して食べる量に気をつけた方が無難。
また、糖尿患者も要注意、とのこと。
適正摂取量は年齢や健康状態によって異なる。

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日本語サイトに書かれている効能と栄養

・整腸作用・貧血予防・美肌効果・疲労回復・免疫力向上

栄養的には、食物繊維、ビタミンB、C、鉄分、酒石酸、クエン酸等が豊富。
100gあたりのカロリーは 239㎉ 。

*糖尿病に関しては「糖尿病を改善する」と書く記事が多かったが、逆に「注意すべき」と書く記事もあってどちらが正しいのかはわからない。

以上。

 

果物
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