宝くじが大好きで生活の一部とさえなっているタイには信じられない高確率でくじを当てる人が少なからずいる。そういう人たちはどういう方法で当選番号を予想し買っているのか、という話。
タイ式当選番号予想法
タイの人たちが宝くじを買うさいはたいてい下2桁、3桁の番号を決めて選ぶ。
その番号はどうやって得るのかというとだいたい以下の通り。
抽選日間近に報じられるニュースより
最もオーソドックスな予想法。
双頭の豚が生まれた、3尾のヤモリが見つかった、車の中で出産した、などの珍しいニュース、ホットな話題に関連する番号を参考にする。
家屋番号、時刻、製品番号などあらゆる数字が対象で動植物の場合は直に数字を得ることも珍しくない。
奇形の動物、竜王の形をした蟻塚などを前に手を合わせ一心不乱に念じれば数字が浮き上がって見えるそうだ。一種の超能力かも。
車のプレートナンバーより
常に数字が頭の中を駆け巡っているタイ人はナンバープレートにも多大な関心を寄せている。
有名人、時の人、事故車、あらゆる車のナンバーを宝くじに結びつけて考えるのだ。
近年は首相の乗った車のナンバーがよく当ると評判になりテレビや新聞でことある度に報じられた。
タイの車のプレートは基本タイ文字と4桁の数字の組み合わせ。
そこにある数字をそのまま、あるいは順番を入れ替えて予想する。
ちなみにぼくの車のナンバーは過去3回、バイクは2回、1等下3桁と一致したことがある。
もし闇宝くじ(公営宝くじ1等下3桁を予想する)を買っていたら大当たり(掛け金の500倍)である。
というわけで自分の車のプレートナンバーを買い続けるのも手であろう。
人の年齢、誕生日、亡くなった歳、日付などより
有名人、身内、知人、近所の人が亡くなるなどした場合、年齢、時刻、日付から番号を予想。
夫、嫁、子供の誕生日、歳に関する番号もよく買われる。
昔から行われている予想法の一つ。
*タイ嫁の婆様のお葬式には連日宝くじ売りが式場でくじを売り歩いた(タイの葬儀は4日ほど続く)。
ぼくも婆様の享年73を買ったが当らなかった。
娘の誕生日は一度ナンバーズに当ったことがある。
パワースポット(寺、菩提樹、祠、神木)での願掛けより
近年もっとも熱い予想法がパワースポットへ出掛けインスピレーションを得る方法。
お参りすればよく当ると言われるパワースポット、霊験あらたかな寺、祠などが各地にあり、飛行機に乗ってまでお参りに行く宝くじファンも多い。
現在、絶大な人気を誇るパワースポットは東北地方のカムチャノードと南部のアイカイである。
夢占いより
見た夢を番号に当てはめ見事当選しお金持ちになった人も少なくない。
たとえば死人の夢は4が主で0が副。
この組み合わせ、14、10、44、404,004、409などが出やすい番号だ。
夢の番号はネットで検索するか市販の夢占いの本を見る。
イラストで書かれていることが多いのでタイ語がわからなくてもある程度は理解できそうだ。
これも定番の予想法。
*本を読まないタイ嫁の唯一の愛読書が夢占いの本である。
数式より
ネット上には当たり番号を予想する様々な数式が出回っている。
そのうちの一つを少し紹介。
まず前回の1等当選番号を元にし、10万の位と100の位を足す。
たとえば123456であれば10万の位は1、100の位は4。
1+4=5 これに1を足す。
5+1=6 再び1を足す。
6+1=7 再び1を足す。
7+1=8 今度は2を足す。
8+2=0 足して2桁になった場合は1桁の数字を選択。今度は3を足す。
0+3=3
これらの答えを並べると一次式 567803 という数字が得られる。
この一次式を元にさらに足し算引き算を繰返し最終的な数字が得られるというわけだ。
*前回一等に当選したおじさんも数式を使うと言っていた。
このおじさんはかなりの高確率で宝くじに当るそうだ。
中国式カレンダーにある数字より
タイでは中国語を併記したカレンダーがよく使われている。
そのカレンダーの日付のところに連綿体で書かれている数字らしきものを見て判断。
大手新聞には占星術のような図式の書かれたページがあり、そこにも出そうな数字が書いてある。
タイ式予想法はけっこう当るのだ
果たしてこんなことで本当に当るのか、と思われる方も多いに違いない。
これが意外に当る。
ぼくはこういうことを信じないタイプでどちらかといえば口元を隠し薄ら笑いを浮かべるタイプなのだけれど、40年ほど彼らを観察してきて案外馬鹿にできないと思うようになった。
つまるところ異常な集中力がときとして奇跡を起こす、といったところではないだろうか。
*****************
宝くじの買い方
タイの宝くじには連番とかバラとかのセットはない代わり同じ番号が2枚から5枚ほどの組になっている。
昨年まで1枚売りが普通だったのだが、お上の方針で現在は組でしか売らないところが多い。
何のことはない体の良い値上げである。
過去こういった手でタイの宝くじは倍、倍に値上げされてきた。
日本だったら暴動が起きても仕方ないくらいのやり方である。
宝くじが定価で販売されない理由
宝くじは1枚80バーツと明記されているものの実際の販売価格は100バーツ前後。
お上は定価以上で売らないよう過去何度か厳しく取り締まり、一時は定価販売された時期もあったけれど最近はまた定価以上で販売されている。
理由は末端の宝くじ売りに渡るまでのマージンが大きく80バーツでは食べていけないからである。
本気で解決しようと思えばまずお上が卸値を安くするべきなのだが、それをやらずに末端の売り子ばかりを取り締まるので定価販売ができない。
以上。
コメント