タイ料理に使われるハーブ&スパイス《1》

スパイス、ハーブ

タイ料理はハーブの料理。近年タイ料理を作る人が増えているようだけれど日本ではあまり馴染みのないタイハーブに「これ何?」と首を傾げる方も少なくない。というわけでタイ料理に使われるハーブ&スパイスの話。

 

スポンサーリンク

パクチー(パクチー ラー)

ご存じ日本でも大ヒットしたパクチー。
実はタイでパクチーと呼ばれる植物は4種ある。
単にパクチーといえば日本人の知る普通のパクチーを指すのだけれど、ほかのパクチーと区別するときにはパクチー ラーということもある。
使い方はほぼ薬味。料理素材として使われることはほとんどない。

パクチーの根(ラーク パクチー)

日本ではパクチーの葉しか利用されていないようだけれど、パクチーは捨てるところがないくらいで根も料理の味つけや香り付けによく用いられる。

パクチーの実(メット パクチー)

タイ料理に欠かせないスパイス。タイ料理の多くはまずパクチーの実(種)や根、唐辛子などを臼で搗くところから始まる。

ディル(パクチー ラーオ)

イタリアンとかによく使われるヨーロッパではポピュラーなハーブ。
タイではラオスのパクチーと呼ばれる。
パクチーに似てはいるけれど葉が細かく細い。匂いも味も全然異なる。

スポンサーリンク

オオバコエンドロ(パクチー ファラン)

西洋人のパクチーと呼ばれる。
十数センチの細長い1枚葉で縁のギザギザが特徴的。
パクチーとはまるで似ていないもののどことなくパクチーに似た香りと味。
タケノコのライム和え(スップノーマーイ)、トムセーブ(東北風煮込み鍋)、など、イサーン(東北)料理によく使われる。

ガランガ(カー) Alpinia galanga

ナンキョウ、タイショウガ、ガランガ、などと呼ばれるショウガ科の植物。
日本人が一番戸惑うタイハーブかもしれない。
芋みたい、という人もいるけれど感じはやはりショウガに似ている。
ショウガ系の爽やかできりっとした芳香。
でもまったく香りが異なるのでショウガでは代用できない。

料理の香り付けや匂い消しによく使われる。
ショウガのように生で利用されることはまずなく、硬いため料理に入っているものを食べることもあまりない(食べようと思えば食べられる)。
トムヤムに欠かせないハーブでもある。

コブみかん(マクート)

コブみかん(マクート)はピンポン玉を一回り大きくしたくらいの柑橘類。
その名の通り実の表皮がでこぼこして柑橘系の化粧品のような強い香りがある。
葉をそのまま汁物に入れたり、あるいは刻んで炒め物に散らしたりする。油でかりっと揚げてもよい。
実を食べることはあまりないものの皮を削ったもの(ピウ マクート)は唐辛子などとともに臼で搗き、味のベース(プリックケーン)として辛子汁などに用いられる。

*マックルー、マックル、マクルー、などと書く人がいるけれど正しくは makruut 。
二重子音 kr の部分は軽く発音されるため、どちらかといえばマクー(ト)の方が近い。

*昔からマクートは生薬としても使われてきた。近年はマクートの実や葉が持つ強い抗酸化作用、抗癌作用が新たに注目されている。

スポンサーリンク

レモングラス(タカイ)

日本でもわりとおなじみのハーブ。一見、ネギ。
レモンに似た香りが愛され、刻んで和え物(ヤム)に入れたり叩き潰して汁物に入れたり、料理や生薬に広く用いられている。
健康によいということで、近年はタカイを煮出してハーブティーにする人が増えてきた。

*タイのタカイには、タカイ ホーム(香りタカイ)、タカイ コー(株タカイ)、タカイ ナーム(水タカイ)などの種類がある。
料理には通常、株タカイが使われ、匂いの強い香りタカイはサムンパイ(生薬)や精油に用いられる。

*サムンパイ(タイ式生薬)ではタカイは、喘息、腹痛、利尿、発汗、腹の張り、結石、血圧降下、食欲増進、整腸、胸焼け、などによいとされ、抗菌作用、炎症の軽減効果もある、といわれる。

*カー、コブミカン、レモングラスはタイ料理で大活躍のトリオ。
これらはいずれも硬く、食べられなくはないけれど、普通は食べない。

************** 次ページに続きます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました