ローティー(ロティ)、俗称タイクレープ。あまり知られていないこのスイーツ、一口食べた瞬間にメロメロになってしまう日本人は少なくない。そのローティーのメニュー、知られざる揚げローティーなどの話。
タイの激うまクレープ、ロティ
タイの街角にはよくローティーの屋台が出ている。
インドやマレーシアでいうロティのことだ。
発酵させずに鉄板で薄く焼くクレープのようなパン。
タイでの立ち位置はパンというよりスイーツ。
日本人はそのままタイクレープと呼んでいる。
タイクレープにドハマリする日本人
ローティーはあまり日本人に知られていないのだけれど、なぜだか一口食べたその瞬間、びびん!ときてどはまりしてしまう人が少なくない。
まるでフマキラーをかけられた蚊のようにイチコロ。
一目惚れならぬ一口惚れだね。
見ていると日本人ばかりでなく外国人全体に人気。メニューに英語を併記している店もよくある。
ローティーの焼き方と味、食べ方
ローティーは練って丸めた小麦粉生地を鉄板に叩き付けては空中でピザのように回して伸ばし、また叩き付けては伸ばす。
薄く伸ばした後は鉄板で黄色いマーガリンと油をかけながら揚げるように焼く。
それに、砂糖、コンデンスミルクなどをかけて食べる。
パリパリ、サクサク、ときにもっちり、まったり甘い。
たいてい生地を四角く折りたたむように焼き、食べやすくカットしてくれるのだけれど、何も入れない素ローティーなどはくるくる筒状に巻き手渡してくれるのでそれにハフハフしながらかぶりつく。
ローティー屋の見つけ方
ローティー屋はたいてい屋台。
目印は鉄板と生地を投げ広げるパフォーマンス。
そして練乳の缶と積み重ねた36個入り卵ケース。
売る人の多くはイスラム系で月星の看板を掲げている。
上にもあるようにもともとはインドとかマレーとかそっちの方の食べ物なのだけれど、今ではぼくの住む田舎の小さな市場にも数人のローティー売りがいるくらい定番のタイスイーツで、都市部では小洒落たローティー専門店まである人気ぶりだ。
ローティー屋の定番メニュー
ローティーは、何も入れない素のローティー、そして卵入りのローティー、バナナ入りのローティーが基本。この3種だけはどんなに小さなローティー屋にもある。
クレープ同様、トッピングとか中に入れるものは店により様々
料金もそれによって変わってくる。
屋台ではたいてい素のローティーが10バーツ。専門店では30バーツぐらいから。
・素ローティー(ローティー タマダー)10~20B
生地に砂糖とコンデスミルクをかけただけの何も入れないローティー。
これが一番!という人も意外に多い。
・卵ローティー(ローティー カイ)15~40B
生地に卵を割り入れて焼いたローティー。ぼくはこれが一番好きだ。
・目玉焼きローティー(ローティー カイダーオ)20~40B
目玉焼きをはさんだローティー。
・ジャム ローティー(ローティー イェーム)20~40B
生地にジャムを塗って焼いたローティー。
・バナナ ローティー(ローティー クロエ ホーム)30~80B
バナナをはさんだ、外国人に一番人気のローティー。
普通はスライスバナナを入れて焼くがバナナ1本を包んで焼くスタイルもある。
・チーズ ローティー(ローティー チーズ) 50~80B
チーズをはさんだローティー。
・マルタバ(マタバ)50~80B
インドネシアで有名なマルタバのタイ版。
ローティー生地に鶏やツナ、エビなどを炒めた具を包んで焼いたパイ風の食べ物。
これとは別にスイーツマタバ(マタバ ワーン)といって甘いものもある。
パリパリサクサクの揚げローティー
生の生地をその場で焼くローティーのほかに揚げローティー、ローティー クロープ(カリカリ、パリパリの意)というローティーがある。
ローティーの生地を数回たたんでパリパリに揚げ、砂糖をまぶしたスイーツだ。
日本人にはほとんど知られていない。
味はかりんとうをサクッとパイ風に食べやすくした感じかな。
こんなにおいしいものがなぜ知られていないのか不思議だ。
これ、とてもおすすめ。
ローティーはおいしいけれど買い置きができず、好きなときに食べるというわけにはいかないよね。
でも揚げローティーは日持ちがするのでスナック感覚でいつでも口にできる。
先日買った揚げローティーの袋を見ると賞味期間は二ヶ月だった。
菓子店やパン屋などで20バーツ前後で売られているのだけれど、案外地味だからよく気をつけて見ないと見過ごしてしまうと思う(笑)。
はまること間違いなしのタイスイーツだよ。
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