食べないと絶対に損するタイフルーツ《ザボン》

果物

タイのザボンはおいしい。本当においしい。しっとり濡れた果肉、かすかなほろ苦さ、ほどよい酸味、柔らかな甘味。世界一といっても過言ではない。タイではこのザボンを食べないと後悔しますよ、という話。

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知られざるタイのザボンのおいしさ

「なに、このおいしさ。信じられない」
「タイのザボンがわたしの人生を豊かにしてくれた」
「タイで絶対に食べなくてはならないのはトムヤムやカオソーイではなくザボン」
日本人も絶賛のタイのザボン。
ただ、そのおいしさが知られていないから手を出す人はあまりいない。
たまたま口にしてショックを受けるというパターンである。

1個が軽く1キロを超える

1個が軽く1キロを超える

知る人ぞ知るタイのザボン(タイ語でソムオー)。
今まで食べなかったことを後悔してしまうぐらいにおいしい。
本当だよ。

ザボンと文旦の違い

ザボンは日本では文旦と呼ばれることが多い。
名は違っても同じ果物である。
ザボンはポルトガル語のザムボアが訛ったものでポルトガルから長崎を経て日本に伝わった。

文旦は中国から鹿児島経由で日本に入ったさいに名付けられた。
原産地はマレー半島。
西方に伝わったものはポメロとも呼ばれる。
ちなみにグレープフルーツや八朔もザボンの血を引くそうだ。

タイのザボン、ソムオーの特徴

ザボンはでかい。
黒く塗って投げればボーリングの玉。
皮は2センチ以上ありとても剥き辛い。

人の顔よりでかい

人の顔よりでかい

黄色い日本の文旦と違いタイのザボンは黄緑色。
日本は12月頃に収穫して春先に出荷するというけど、タイは採ってすぐ出荷する。
その違いなのかそれとも品種の違いなのかはわからない。

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見分け方、買い方

ザボンは1個売りと剥き売りがある。
善し悪しを見分けるのは中々難しいし剥くのがかなり面倒なので、初心者は剥いてパックに入れてあるやつを買った方が無難。
タイのザボン、当たり外れが激しく、外れを引いたりすれば目も当てられない。
当りとはジューシーで酸味、苦味が少なく爽やかな風味をもつもの。
外れとは、パサパサ、あるいはジューシーでも酸味、苦味が強く、風味が悪いもの。
好みにもよるけれど、なるべくしっとり濡れた感じのやつを選ぶこと(甘味は運次第)。

1個300バーツを超えるタップティムサヤーム

1個300バーツを超えるタップティムサヤーム

それから、ザボンは意外に高級果物である。
1個20バーツぐらいで売られていることもあるけれど、こういうザボンは在来種でとても酸っぱいものが多い。
上物は1個100バーツを軽く超える。
安物はそれなりの味だけど、高くてもおいしいとは限らないのが難しいところ。

ザボンは長持ちするのが嬉しい

ザボンのよいところはとにかく長持ちすること。
冷蔵庫に入れておけば剥いた状態でも軽く1週間は持つ。
永遠に腐らないのじゃないかと思うほどである。

あまりにおいしいのでカットしたザボンをカバンに入れて日本に持ち帰る人もいるそうだ。
でもそれはちょっと難しいのではないかと思う。
確かに常温でも1日以上持つけれど、カバンのような密閉空間では傷みが早い。
振動もよくないだろうしね。
丸ごと持って帰れば厚い皮が幸いして傷みはしないものの今度は厚い皮が禍して剥くのが大変。
剥くのが面倒だから絶対丸ごとは買わない、というタイ人もいるくらいである。

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タイザボンの人気の品種と旬

ザボンの人気種は6~9種。
赤色系と白色系があり、よく見かけるのは次の2種。

・トーン ディー
実がほんのり赤味を帯びている色種で中国人に人気。
甘味がほどよく苦味がないと言われるけれど実際にはほんのり苦味を含んだものも多い。

ほんのり赤味を帯びたトーンディー

ほんのり赤味を帯びたトーンディー

・カーオ ナムプン
トーン ディーよりやや大型。皮は薄め。
甘くしっとりわずかに酸味を含む。
ちなみにカーオは白、ナムプンはハチミツのことだけど、ハチミツ入りの意味ではなく、実の色をさす。
カーオは品種の系統。

このほか、タップティム サヤーム、カーオ ヤイ、カーオ テーンクワー、などが有名。

ザボンの食べ頃

「もぎたての新鮮な果物」という言葉がある。
でも「殺したての新鮮な肉」が必ずしもうまくはないのと同じように、果物によっては何日か置いた方がよくなることもある

ザボンはこの典型的な果物で、採ってからしばらく転がしておく。
すると酸味が柔らかく味がこなれてうまくなる。
これをタイの人たちは「木を忘れる」と表現する。
実がまだ木に未練のあるうちは食べるな、ということだ。

ザボンを剥くのはプロにまかせろ

家はパック入りの剥きザボンは買わない。
ザボンだけでなく果物は自分で剥いて食べるものだと思っている。
なんて偉そうなこと言っているけれど、実はタイ嫁、とにかく何かを切り刻むのが好きな人で、嬉々としてザボンを剥いてくれる。
それはそれはうまいものだ。

ザボンを小型ナイフ1本でやすやす剥いてしまうタイ嫁

ザボンを小型ナイフ1本でやすやす剥いてしまうタイ嫁

ザボンを剥くのは慣れていないとけっこう難しい。
皮が厚いので包丁、ナイフを使って剥くのだけれど、剥けども剥けども実が出てこない。
かといって思い切ってざくっとやると実を切ってしまうことになる。
しかも皮を剥いたら今度は1袋ずつ中身を取り出さなければならない。
時間の貴重な現代、ザボン剥きはプロにまかせた方がよさそうだ。

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