タイのマンゴーは細かく分けると100種
以上にもなる。大きさも様々で今回は
その中の最も小さいミニマンゴーと
最も大きいジャンボマンゴーの話
《マムアン バオ》超酸っぱいミニマンゴー
マンゴーの大きさは本当に様々。
小さいマンゴーの代表はマムアン バオ、早生(ワセ)マンゴー。
鶏卵ほどの大きさしかない。
生まれは南部。
高温多湿でよく育つためほかの地域ではあまり栽培されていないようだ。

一見マンゴーらしくないマムアン バオ
これは知っている人なら見ただけでツバが湧く酸っぱマンゴー。
こうやって書いているだけてもう口の中が大変なことになっている。
そんじょそこらの梅干しなら裸足で逃げていくに違いない。
日本人ならこんなに酸っぱいマンゴーを食べる気にならないと思うのだけれど、タイでは人気のある品種だ。
ミニマンゴーの食べ方
早生マンゴー、熟せば多少甘くなるのにタイの人たちは未熟の酸っぱいうちに食べる。
酸っぱいのなら甘くすればいいじゃないか、というわけで甘ナムプラー(ナンプラー)というナムプラーにパームシュガーを加えた強烈に甘いタレ(ディップ)につけて食べるのが定番だ。
砂糖に塩、唐辛子を混ぜたプリック クアや甘えび味噌(カピ ワーン)につけてもいける。
切り方は、若く柔らかなうちなら皮ごと輪切り、もしくは皮を剥いて縦割りにする。

超甘いナムプラーワーン
加工品で人気なのはシロップ漬け(チェー イム)または塩漬け(チェー クア)。
これは南部のお土産にもなっている。
南部最大の商業都市ハジャイの中華料理店ではアペタイザーとして出すところにあるらしい。
野菜としてサラダ(ヤム)や酸っぱ汁(ケーンソム)に使ったりジュースやスムージーにしてもいけるという。
《キオ ヤイ》足よりでかいジャンボ グリーン
大きなマンゴーの代表はジャンボ グリーン(デカ緑)という品種。
もう笑いたくなるくらいのでかさ。
とてもインパクトがあり、話題性、映えでいうとミニマンゴーより断然こちら。
これまで何度も見かけたことはあるのだけど、ぼくは1度しか手を出したことはない。

顔と比べている写真をよく目にする
大男総身に知恵が回りかね。
大きな食べ物はどうにも味が大雑把なような気がしてならない。
実際、マンゴーソムタム(マンゴーサラダ)にしてみたところ、酸味がなくあまりおいしくなかった。
ジャンボ グリーンの食べ方
ところが去年、隣の人から庭になっているジャンボグリーンもらって食べたところ、どストライクの味。
こんなにうまいとは思わず今まで食べなかったことを後悔したくらいだ。
どうやらこのマンゴー、食べ方が少し難しい。
サイトを検索してみると「ジャンボグリーンは未熟でも熟しても食べられるマンゴー」とあるのだけど、酸味があまりないため、上に書いたような料理には向かないし、甘いタレにつける食べ方も向かないようだ。
結局、未熟で食べるならそのままがベスト。
でもやっぱり大型らしいぼやっとした味。

熟し方が均一でないのが特徴
完熟すると酸味がなくてとても甘く味自体はとても良いものの、実がどろどろになってしまう欠点がある。
もちろん「こういうどろっとしたのが好き!」という人もいるのだけれど、ぼくは熟し柿系はちょっと苦手。
というわけでタイ語でいう熟々生々(スックスック ディップ ディップ)、未熟でもなく完熟でもない半生状態で食べるのが一番おいしいと思う。
扱いづらいジャンボ グリーン
ジャンボグリーンの半生、まじ最高。
マンゴーを数十年食べ続けてきたぼくがいうのだから間違いない。
みなさんも是非ジャンボグリーンをお試しください。
と言いたいところだけど、実際に買うともてあますのが目に見えている。
大き過ぎて本当に手に余り切るのさえ一苦労。
マンゴーなのに西瓜と格闘しているような気分だ。
いや、西瓜はさくっと半分に切れるからまだまし。
マンゴーは中に大きな種があるので魚をおろす感覚に近い。
しかもジャンボグリーン、滅茶苦茶腹一杯になる。
最近は1日で食べ切るのを諦め分割食。
通常2日。3日かかることもある。
ちなみに、おいしく頂くコツはできるだけ皮を厚く剥くこと。
タイ嫁は「皮の部分が一番おいしいのに、あんたアホ?」とかいいますが。

軽く1キロを超えるジャンボグリーン
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今年も隣の庭に植えてあるジャンボグリーンのお裾分けを楽しみにしていたら、なりが悪かったらしくくれなかった。
ジャンボグリーン、あまり市場には出回らない。
今年はもうだめかと思っていたところ、マンゴーの旬が終わった7月にもなってタイ嫁がジャンボグリーンを2個買ってきた。
「売り子のおばさんがね、今年最後の2個だから買わないともう来年まで食べられないよ、だって」
それをありがたく頂いた1週間後、タイ嫁がまた2個買ってきた。
「今度は本当に本当の最後の2個だって」
笑いながら言った。
その後、また本当に本当の本当に最後の2個があって、結局今年は合計6個、8キロほどのジャンボグリーンを食べることができた。
ああ、幸せ。
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