本場の本当においしいカオソーイの秘密と食べ方

料理

チェンマイへ行ってもカオソーイを食べなければチェンマイへ行ったとはいえない。
日本人に大人気のカオソーイ。どこその店がおいしい、という話はほかの人に任せ、カオソーイそのもの、本当においしいカオソーイとはどういったものなのか、に焦点を当てた話です。

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いつ流行っても不思議でないおいしさ

カオソーイはカレースープとタマゴ麺を組み合わせたカレーラーメン風の料理。
一番の特徴はトッピングされた揚げ麺にあります。
スープに麺が入っているのにさらに揚げ麺を載せる麺料理って珍しいですよね。
つるっとしたタマゴ麺、カリっとした揚げ麺、さらにはスープを吸ってふにゃっになった揚げ麺。
色んな食感が味わえ愉快。

カオソーイの正しいあり方

カオソーイの正しいあり方

さらにはカレー風味のスープにココナッツミルクの滋味。
日本で流行らないのがおかしいくらい日本人の口に合います。

カオソーイはいったいどこから

カオソーイ、出自はタイではありません。
中国雲南地方に拠点を持ちイスラム教を信仰するホー族(チン ホー)がもたらした、という説が有力のようです。
もともとホー族はタイ北部と交易があったのですが、百数十年前、数百のホー族がチェンマイに移住。
彼らがカオソーイの店を開きカオソーイを伝え広めたと言われます。

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カオソーイの2大スタイル   イスラム&仏教

カオソーイはイスラム料理として認識されていますので通常のカオソーイは具に鶏または牛を使います。
このタイプをカオソーイ イスラーム(イスラムのカオソーイ)と言います。
対し豚肉を使ったカオソーイはカオソーイ プット(ブッディスト カオソーイ)と呼びます。

揚げめんの上のせが特徴のカオソーイ

仏教徒でもカオソーイイスラームは食べる

カオソーイにココナッツミルクを加え豚肉を使うようになったのはチェンマイのチン ホーから料理を学んだタイ人がタイ人の口に合わせて考案した、ということらしいです。

カオソーイの麺はタマゴ麺

カオソーイはタイ語で「米を削ぐ」の意味。
本来は加工して蒸した陸稲の塊を包丁で削いで麺(パーパー)を作ったそうです。
近年は中華麺に卵を練り込んだタマゴ麺がよく使われています。
どのくらい卵を入れているかは不明。

家で使っている8バーツの平麺

家で使っている8バーツの平麺

黄色中華麺(バミー ルアン)と呼ばれる安物は恐らくウコンなどで色をつけているだけではないかと思われます。
黄色味が強くてつるんとした食感が特徴です。
普通、平べったいですが丸麺もあります。

カオソーイの麺の買い方

カオソーイの生麺はたぶんタイ北部、チェンマイやチェンライでしか手に入らないと思いますが、乾麺なら全国の大手スーパーで売られています。
イスラムのタマゴ乾麺(ミー ヘン カイ イスラーム)と呼ばれているようです。
価格は60バーツ前後。
平麺と丸麺、どちらでもお好み次第。
でもやっぱりカオソーイと言えば平麺ですよね。
ちなみに家で使っているのは「ミヤンマーの麺」と呼ばれる安物で1袋8バーツです(笑)。

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ココナッツミルクとカレースープ

現在のカオソーイにはカレー風味のスープにココナッツミルクを加えます。
でも本来のカオソーイにはココナッツミルクが加えられていませんでした。
なぜかというと食べられていた地方にココナッツが生えていなかったからです。
ココナッツの育つ限界点はちょうどタイ北部。
ココナッツミルクを加え始めたのはチェンマイにカオソーイがもたらされて以来のこと。
これによりスープがより濃厚にまったりと優しい口当たりなったわけです。

普通の中華麺を使ったカオソーイ

普通の中華麺を使ったカオソーイ

そのココナッツミルク、タイ料理では通常、味の素となる辛しペーストを炒めるさいにココナッツミルクを注ぐのが基本中の基本。
でもカオソーイの店にはその基本を無視し後でココナッツミルクを加える店も少なくありません。
辛しペースト一緒と一緒に炒めるとココナッツッミルクの油が分離して香りが飛び滑らかさがなくなってしまうからだそうです。

ううん。どうなのでしょうね。
ココナッツミルクの味を前に立たせるか後ろに立たせるかの違いなのでしょうが。
この辺も好みの店が分かれる理由になりそうです。
いずれにしろ、ココナッツから搾った新鮮なココナッツミルクを使っている店をおすすめ。
ココナッツミルクが新鮮だとカオソーイのおいしさもグイとパワーアップします。
逆にココナッツミルクのよくないカオソーイは胸焼けするような感じでまずいです。

ちなみに本物のカオソーイに独特の風味をもたらしているのはチャコーというスパイス。
何だろうと思って調べたらブラックカルダモンのことでした。

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カオソーイのつまと食べ方

カオソーイはたいてい別皿にシャロット、ライム、炒め煮の高菜などがついてきます。
卓上には黒醤油と油で炒めた油唐辛子。
ライムをチュッと搾り、黒醤油を少々、油唐辛子をたっぷり加えたカオソーイをシャロットや高菜とともに頂くのが現地風です。

カオソーイの付け合わせ

カオソーイの付け合わせ

油唐辛子は滅茶苦茶辛いので日本人は入れない方がよいかもしれません。
高菜が添えられるようになったのは高菜が簡単に手に入り安いからです。
昔のカオソーイにはらっきょうや山岳民族、タイヤイ族がよく食べる漬物が添えられてました。
このらっきょうがうまくて、らっきょう目当てによくカオソーイ屋へ通ったものです(笑)。
意外に思われるかもしれませんが、カオソーイとらっきょう、よく合います。
でも日本の甘いらっきょうではだめかもしれません。
日本にはたくさんの漬物がありますから色々と付け合わせを試してみるのも面白いのではないかと思います。

以上。

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