タイ嫁のどはずれハンバーグはすごかった

料理

ハンバーグを食べたことのないタイ嫁が
テレビでちらりと見た記憶を頼りに
ハンバーグを作ってくれた。そのソースは
なんと・・・。後日、異様に硬いビーフ
ハンバーグが出てきた。その材料は
なんとなんと・・・。
タイ嫁の信じられない料理にまいった話。

 

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食べたことない人が作ったハンバーグ

数年前、夕食にハンバーグが出た。
ええええええええ!というくらい驚いて欲しい。
洋食とはあまり縁のないタイの片田舎。
恐らくこの村一帯で食事にハンバーグが出てくるのは我が家だけであろう。

家のタイ嫁はオケラとかゲンゴロウとかをおやつ代わりにし、アリの卵を何よりのご馳走として育った。
生まれてこの方、ハンバーグなんぞ食べたことがない。
そんな彼女がハンバーグを作った。
これを進歩というのか退廃というのかはわからないけれど、とにかく驚くには値する。

なんだこのソースは?もしや・・・

チェンライでも、マクドナルドとかセブンとかができたおかげでハンバーガーはわりと普及している。
でも、ハンバーグの知名度はまだまだ低く、食べたことのない人はたくさんいる。
タイ嫁のハンバーグ、見かけはまあまあハンバーグ。
手に入りやすい豚肉を使い、ソースはトマトかケチャップ。
「……??、?」
一口食べたら妙な味が広がった。

なんなんだこの味は

なんなんだこの味は

トマトは入っているけれど甘味よりも酸味が強くケチャップではない。
どこかで食べたような味。
そうだ!タイ料理で魚の揚げ物によくかけるタマリンドソースだ。
タマリンドは酢の代わりに使われるくらい酸味が強い。

そういえば前日は塩魚(プラートゥーケム)の揚げ物だった。
「これ、夕べの魚にかけたタマリンドソースだろ」
「そうよ」
「そうよって、なんでハンバーグにタマリンドソースなんかかけるわけ」
「あら、違うの?」
何しろ本物を食べたことがないのだからどうしようもない。
日本のテレビ番組に出ていたのをちら見してでっちあげたようだ。

ハンバーグと思わなければいいのだ

でも、ハンバーグだと思わなければこれはこれでおかずになる。
「食べられなくはないよ」
娘たちも笑いながらハンバーグもどきを食べた。そして、
「悪くないけど、もう作らないでね」
と懇願するのを忘れなかった。
しかし、そんなことに耳を貸すような人ではないので、以来、頻繁に「ハンバーグ風タマリンドソースかけ」が出てくるようになった。

この魚のソースがハンバーグにかけられていた

この魚のソースがハンバーグにかけられていた

***************

恐怖のビーフハンバーグ登場

食卓に赤いソースがどっぷりかかった肉の皿が並べられていた。
「なんだ、またハンバーグか」
数日前、ハンバーグもどきを食べさせられたばかりだ。
「今日は牛肉のハンバーグよ」
つれあいはいった。
「え、牛肉?」
「そ、牛肉。あんた、ハンバーグは豚肉じゃなしに牛肉でつくるものだ、といったじゃない」
確かに数日前、彼女にハンバーグもどきを何とか止めさせようと思ってそういった。

牛肉じゃあねえし

タイでは肉といえば豚か鶏で、牛肉はあまり食べられていないし、牛の数が減って最近田舎では滅多に売られていない。
ついでにいえばタイの牛はスポーツ選手のように筋肉質でタイのまずいものの一つに数えられる。
「でも牛肉なんてどこで買ってきたの?」
「ほら、昨日のケーン(辛子汁)に使った肉をとっておいたの」
「えええええええええ!ケ、ケ、ケーンて、あれ、水牛だろう」
「そうよ。水牛って牛でしょ」

人生史上最高に硬かった水牛ステーキ

人生史上最高に硬かった水牛ステーキ

そりゃ牛の仲間には違いないけど、そんなこというのだったらライオンだってネコの仲間だ。
水牛の肉はタイの牛肉よりもっと硬くて癖がある。
ケーンのように色々なハーブを入れて煮込むかラーブ(生肉を叩いて香辛料と和えたもの)にすればそれなりにおいしく食べられるものの、ハンバーグのような料理には絶望的である。
いつもながら信じられんことをする。

ハンバーグでもねえし

箸で食べようとすると、あれ?崩れない。
挽肉ならいくら硬い水牛の肉でも箸が入らないはずがない。
肉は挽肉ではなく1枚肉だった。
「これ、ハンバーグじゃないじゃん」
「あ、そうそう。ハンバーグじゃないわね。なんだったけ、こういうのステーキっていうんだよね」
……。
よりによって食肉界最強の硬さを誇る水牛肉をステーキにするかよ。まったく。
箸をナイフとフォークに持ちかえ、岩盤のような水牛ステーキに立ち向かう。
なかなかシュールな光景である。
普通の大きさに切ると本当に歯が立たないので、魚をほぐすように小さく小さく切ろうとするのだけど、肉が硬くてナイフが弾かれる。

洋食でもねえし

「えへへへへ。今日はうち、西洋料理だね」
つれあいが嬉しそうに言った。
いったい水牛のどこが西洋料理なんだ。
しかも韓国の焼き肉のタレ使っているし。
肉を食べているとゆでた皮の財布が頭に浮かんだ。
でも焼肉のタレのせいか臭みはなく、そこはかと牛肉の味はした。

昔、町で食べたステーキももしや

水牛ステーキ、昔つれあいの誕生日に町の料理店で食べたステーキに似た味だった。
異様に硬かったし牛肉にしては妙な味だったのでよく覚えている。
「ねえ、もしかしてあれ、水牛だったんじゃない」
「うん。似てるね」

最近は水牛もめっきり少なくなった

最近は水牛もめっきり少なくなった

その料理店も案外、水牛も牛も一緒じゃん!ののりで水牛ステーキを出していたのかもしれない。
そういえば、料理名に「タイ風なんちゃらステーキ」とあった。
きっと、タイ風なんちゃら=水牛、だったのだろう。
もう一度行って確かめて見たいけれど、残念というか当然というか、すでに潰れてしまって確かめようがない。
ま、その日の夕食は水牛ステーキを話題に笑いまくったことである。

もうたくさんだ!

翌日はするめを何枚もかじったようにこめかみの辺りとアゴの筋肉がひどく痛んだ。
「天にまします我らが神よ。願わくば二度と水牛ステーキが食卓に出てきませんように」
膝をつき手を合わせて祈ったのもつかの間、その日の夕食も水牛ステーキだった。
「なんだよお、これえええええ。水牛はもういいっていったろ」
「だって、たくさんあるんだからしかたないじゃない」
「たたたたくさんて、どのくらい」
「てへ。1キロ」
「えええええええええ!」
「何もステーキにすることないだろう。ケーンにでもすりゃいいじゃん」
「全部ステーキ用に切って仕込んじゃったのよお」
「……」
天にまします我らが神よ。もう勘弁して下さい。

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タイ国玉手箱

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