《超珍味》オオトカゲ捕まえて食べちゃった

動植物

タイには1メートルを超えるオオトカゲが
棲息しています。昔、野を歩いていたとき
たまたまそのオオトカゲ、レンと遭遇、
運良く仕留めて食べちゃった話です。
最高にうまいんだこれが・・・。

 

 

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町中を闊歩するミズオオトカゲ

バンコク近郊の町で飼い猫が1匹2匹と消えていき、ついには30匹もの猫が行方不明になった怪事件があった。
当初は日本人が三味線用に捕まえたんじゃないか、と言うウワサも立ったのだけれど、どうやらオオトカゲが食ってしまったらしい。

タイにはオオトカゲが数種いる。
バンコク周辺に生息するのはヒヤと呼ばれるミズオオトカゲ。
ヒヤは人に向かって言えば強烈な罵倒語にもなる品のない言葉なので、現在はトゥアグン トゥアトーン(金さん銀さん、福の神)と呼ばれる。
このトカゲ、体長1メートルを軽く超え、水中を器用に泳ぐ。
けっこうあちこちに棲息し、ときどき町を闊歩しては騒ぎを引き起こす。
確かバンコクのルムピニー公園でも見られるはずだ。

北部のオオトカゲ、レン

北部のオオトカゲ、レンはヒガシベンガルオオトカゲ(体長140cm前後)。
水辺ではなく山に棲息する。
もし手に入れることができれば飛び上がって喜ぶほどの珍味だ。

北部の野生動物の中では一番と賞賛されるオオトカゲ

北部の野生動物の中では一番と賞賛されるオオトカゲ

自慢するけど、ぼくは昔、このオオトカゲを素手で捕まえたことがある。
三月の激暑の野を歩いていたときのことだった。
この時期の北タイの野というのは暑いなんてものじゃなく、上からは太陽がガンガン鉄槌をふるうし、地面の照り返しは炭火の遠赤外線。外はパリッと香ばしく中はほっくり焼けたローストチキンの気分が味わえる。

何でまたそんな酔狂なことをしていたのかといえば蝶を捕るためだ。
蝶を捕るためにほとんど毎日のようにかあちゃんと歩いて二時間ほどかかる山へ行っていた。
別にかあちゃんも蝶に興味があったわけではなく、もちろん、ぼくがかあちゃんと離れられなかったわけでもない。
一人で山に入るのは危ない、との理由からである。
かあちゃんがいたからって安全になるわけでもないし、むしろ危険度が増すような気もしたのだけど(当時20歳)、かあちゃんは当然のようについてきた。

ローストチキン、オオトカゲに遭遇

ちなみにこの酷暑期というのは猟の季節でもある。
雨がまったく降らないので、樹は葉を落とし草は枯れ果て猟がやりやすい。
ツムギアリの巣や野生の蜂蜜採りもこの時期である。
で、服を着たローストチキン二人がちょっとした丘を越えようとしていたときだ。
ふと視線を感じて横を見ると10メートルほど先の林の中で大きなトカゲが突っ立ちこちらをじっと見つめていた。

「あ、レンだ!ね、あれ捕って。早く」
かあちゃんが小さく叫んだ。
「やだ!咬みついたらどうすんだ」
「大丈夫、こいつは大人しいから」
本当かよう。
確かコモド島のオオトカゲは人を襲って食べるんだぜ。
躊躇したけど、かあちゃんの言葉を信じ、とりあえず木か何かでぶっ叩いてみることにした。
「何か叩くものないか。叩くもの」
「ほら。そこ」
かあちゃんが指さしたのは木切れというより電信柱に近いものであった。

オオトカゲ捕ったどおおお!

ほかに手頃なものがなかったので仕方なくそいつを手にしたけど、振り上げただけでふらつき、後ろにひっくり返りそうだった。
そしてそのままヨロヨロと近づき、
「えい!」
気合もろとも振り下ろしたのだが、何しろ重い。
電柱がへろへろ落ちて地面を叩く合間にレンはささっと逃げてしまった。
ところが、家からお供をしてきた四匹の犬たちがそれを追いかけ、うまい具合に細い灌木へ追い詰めた。
近くにちょうど手頃な木切れも落ちていたので、木に張りついているレンの頭をぶっ叩いて仕留めたのである。
半分は犬たちのお手柄だ。

オオトカゲを捕まえて食べた最後の日本人

レンはお汁にして食べた。
その頃居候していた彼女の実家は大家族だったし、噂を聞いてかけつけた親戚、知人も加わって口にできたのはわずかだったけど、うまかった、という記憶はある。
恐らくぼくはレンを捕まえて食べた最後の日本人だろう。

恐らく野生のオオトカゲと日本人の最後の写真

ついでに言えば、その次に野を歩いたときには2メートル以上の食用ヘビを仕留め、ぼくは一躍、狩り上手の日本人!として近隣の村に知られるようになった。
ここではコンピューターのプログラミングができる、とかいっても相手にされないけれど、こういうことにはとても感心してくれるのである。

オオトカゲ最高にうめええ!

それから再びレンを口にしたのは十数年後である。
捕ったのではなく市場で売っていたのを買ってきた。
レンの肉は爬虫類らしく、淡白なわりに滋味があり、少し癖のある地鶏といったところ。
北部の野生動物では最上位の味とされている。
水牛の肉のような匂いが少しあるので、この辺りではコブみかんの葉(トムヤムに浮かんでいるやつ)を入れて煮込んだ辛子汁(ケーンオム)にする。

ぼくが捕まえたオオトカゲを調理中

ぼくが捕まえたオオトカゲを調理中

ぼくは豚の皮とかはあまり好きじゃないのだけど、レンの皮は食べる。
シネシネ、プルンプルンとした食感でその皮つきの肉が何ともいえない。
尻尾なんて骨までしゃぶってしまう。
よく味の出た汁がまた最高。すすっているともりもり力が湧いてくる感じだ。

現在、レンはワシントン条約で保護される希少動物。
食用に養殖もされている、という話も聞くのだけど本当かどうかはわからない。
もう近くの市場にも出回らなくなってしまった。

 

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