ショウガの花とミョウガの偽物の食べ方

動植物

ショウガのつぼみ

日本ではほとんど見かけない
ショウガの花。食べてみました。
海外でミョウガに恋する日本人が
きっと騙されるミョウガモドキ。
の2本立て。

 

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ショウガの葉を食べる

古くから日本人の食卓に欠かせないショウガ。
これだけ身近なのに、植物としてのショウガは意外に知られていません。
って、こんなこといいだしたら、ほとんどすべての食べ物がそうなんですけどね。

ショウガの葉、食べたことあります?
タイ北部ではショウガの葉は食材の一つ。

タケノコの汁物

これはヤムノーではなくケーンノー(タケノコ汁)

よくタケノコの和え物(ヤムノー)に入れます。
ショウガの葉はやっぱりショウガの香り。
この香りがアクセントになってなかなかよいものです。
ショウガの葉の入っていないヤムノーなんて気の抜けたビールみたいになってしまいます。

ショウガの花を食べる

ショウガの葉ぐらいならご存知の方も少なくないと思いますが、花はどうでしょう。
日本ではつぼみが出てくること自体珍しく、栽培農家すらショウガの花が開花したところを見たことがないそうです。

タイ北部ではショウガの花というか、つぼみの中の小さな芯のようなものを生で食べます。
味はやっぱりショウガの香り。
外皮も食べられなくはないですが、丈夫で噛みづらい。
この辺が日常食材として省みられなかった原因でしょうね。

ショウガのつぼみ

ショウガのつぼみ 食べられるのは先端の柔らかな部分

ショウガのつぼみは北部でもかなりレアな食材。つぼみや花はそれほど珍しいものではないようですが、市場にはあまり出回りません。
理由は生産量が少ないから、というより売れないから。
最近の人はほとんど食べたことがありません。
なんて偉そうなこといってますが、ぼくも先日、初めて口にしました。
つれあいによりますと、昔はけっこう出回っていて、よく辛子味噌(ナムプリック)と一緒に食べたそうです。

タイのショウガと日本

タイでもショウガをよく食べます。
というかタイはショウガの一大生産地で、古くから日本へも輸出しています。
とりわけ塩蔵ショウガはタイ産が多く、口にしたことがある人も少なくないに違いありません。
タイのショウガ、辛味が効いて香りが強く全体に風味がよいのが特徴。
そのうえすり下ろしやすく、酢に漬けたときの発色がきれいで日本人好みのショウガなのだそうです。

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伝説のフェイク食材チークック

タイのミョウガ チークック

タイでミョウガ見つけた!

写真、どう見てもミョウガですよね。
でもこれはチークック。
姿形はミョウガにしてミョウガに非ず。
かつて多くのタイ在住日本人がミョウガと勘違いし、食べてがっかりさせられた伝説の香味料。

罪なミョウガモドキ

日本人はミョウガが大好きですが、ミョウガを食べるのは世界でも日本人ぐらい。
物流の発達していなかった昔はタイにも出回っていませんでした。
「ああ、ミョウガが食べたい」
タイに暮らす日本人はミョウガに恋い焦がれたものです。
そういう状況の中、夢にまで見たミョウガそっくりのチークックを市場で見つけたときの喜び。
そして食べたときの無念さ。
ガクッ。
あまたの日本人が首をうなだれ、膝を落としました。
なんて罪なチークック・・・。

タイミョウガ、チークックの食べ方

チークックはミョウガと同じショウガ科ですが、肝心の香りが異なるのでミョウガの代用にはできません。
シソと同類のバジルがシソの代用にならないのと同じです。
北部ではミョウガ同様、香味料、香味野菜として扱われます。
そのまま、あるいはゆでて辛子味噌に添えるほか、タケノコの汁物、ジャックフルーツの汁物、キノコの汁物などに入れたりもします。
青マンゴーをソムタム(パパイヤサラダ)のように調理したタムマムアンによく合い、プルーの葉でタムマムアンと一緒に包んで食べるともう最高。

マンゴーの和え物 タムマムアン

青マンゴーのソムタム タムマムアン

熾火で蒸し焼きにすると一層香りよく柔らかくなるそうですよ。

つれあいによりますと、昔はクックの葉を生ビーフン(カノムチーン)などを包むのによく使っていたため、あちこちで栽培されていたそうです。

「クックの葉で包まれたカノムチーンはとても香りよくてね・・・」
これはうまそうだなあと思いました。

*チークックのチーは「ツボミ」「小さな」、チークックは「クックのツボミ」ぐらいの意味です。

チークックの断面

ミョウガと思わなければこれはこれでイケル

近年、タイはミョウガをたくさん輸入し、日本のミョウガもわずかながら栽培されているとのこと。
タイ人はミョウガを食べませんから在住日本人や日本料理店がすべて消費しているのでしょうね。
恐るべし日本人のミョウガ好き。

消えゆくチークック

チークック、昔は季節になると市場にたくさん並べられていたのですが、年々減っていき近年は滅多に見かけません。
北部人でも若い世代の人たちは知らない幻の食材になりつつあります。

ちなみに、チークックの好きな北部人は日本でミョウガを見ると大喜びし、食べてガックリ座り込んでしまうそうです。

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